MRの医薬・医療業界での転職支援・人材紹介
  • ホーム
  • MCの特長
  • 転職支援サービス
  • 簡易登録
  • FFS診断
  • NewsWEEC Pick Up
  • WEEC REPORT
  • プレノミネート
MRの医薬・医療業界での転職支援・人材紹介
  • ホーム
  • MCの特長
  • 転職支援サービス
  • 簡易登録
  • FFS診断
  • NewsWEEC Pick Up
  • WEEC REPORT
  • プレノミネート

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第43号~

2017年12月6日 水曜日

「人生100年時代構想会議」

一億総活躍社会実現のため、首相官邸主導で、「人生100年時代構想会議」が今秋よりスタートしています。100歳の長寿時代を見据えた、人づくりのための改革や環境創りの研究がテーマです。

働き方支援、生産性向上、職場環境の整備など、企業サイドでの成功事例の共有が進み、大企業を中心に様々な活動がみられるようになってきました。一方、働く社員側に目を向けてみると、人口減少や団塊世代の高齢化を憂える記事が増えていることも手伝って、暗いイメージを持ちがちな風潮があるのも否めません。

そこで、一人一人の能力を上げて、学びたい、仕事をしたいという意欲を醸成し、特に高齢者の経験や知見を活かした仕掛けや仕組みを創造していくプロジェクトが「人生100年時代構想会議」です。

2018年より様々な議論が展開されると思いますが、当該HPでも記載があるように、現在は四つの観点で課題が顕在化されています。

1) 全ての人に開かれた大学教育の機会確保
志があっても経済的に恵まれない若者が勉学に専念できる環境の整備が必要であり、教育負担の軽減のため、給付型奨学金や授業料の減免措置などの拡充・強化を検討するべきであること。
2) 大学改革の重要性
何歳になっても学び直しができる環境を整備するには、社会人の多様なニーズに対応できる受け皿およびIT人材の育成が必要であること。学問追及と実践的教育のバランスに留意しつつ、実践的な職業教育の充実を図る必要があり、リカレント教育(生涯にわたって教育と就労を交互に行うことを勧める教育システム)を受けた方に就職の道が開かれるように、産業界でも人材採用の多元化が進む仕組みを導入する。
3) 全世代型社会保障への改革
若い世代への公的支援の充実が叫ばれている。待機児童対策、幼稚園・保育所といった幼児教育無償化の加速、また、介護離職ゼロに向けた介護人材の確保対策を進めて行く必要がある。
4) 財源問題
上記施策の実行に伴う財源問題に関して、目を背けることができない状況である。

さて、健康人事委員会において、このテーマで議論を継続しながら、来年度の事業計画を練っている最中の12月1日、読売新聞朝刊で下記の内容がトップ記事を飾りました。

------------------------------------------------------------------------------------------------

「政府は、年末の予算編成作業で、具体的な引き上げ幅を決定する。介護報酬は原則3年ごとに見直され、12年度は1.2%の引き上げ、15年度は2.27%の引き下げだった。安倍内閣は、「介護離職ゼロ」を掲げ、介護の受け皿整備や介護人材の処遇改善などを進めており、今回はプラス改定とすることで、政府の姿勢を示す必要があると判断した。

政府は高齢者の進展に伴う社会保障の伸び(自然増)を年間5000億円程度に抑制する目標を掲げている。18年度予算では、自然増が約6300億円と見込まれ、約1300億を削減する必要があった。この目標については、同じく18年度に改定される医療費の診療報酬のうち、医薬品などの価格である「薬価」部分が大幅に引き下げられる見通しとなり、介護報酬を引き上げても達成できるめどがついた。介護報酬の18年度改定を巡っては、与党などがプラス改定を強く求める一方、社会保障費を抑制したい財務省がマイナス改定を主張し、意見が対立していた。

介護報酬はプラス改定の方向が固まったことで、今後は診療報酬改定と合わせ、医療・介護に振り向ける財源をどう調整するかが焦点となる。」

------------------------------------------------------------------------------------------------

一方、11月30日のミクスeX-pressのトップ記事のタイトルは、
「日米欧3製薬団体 強い口調で-新薬創出等加算の見直し再考を、欧米団体は政府に揺さぶり」です。

------------------------------------------------------------------------------------------------

日本製薬団体連合会(日薬連)、米国研究製薬工業協会(phRMA)、欧州製薬団体連合会(EFPIA)の日米欧の製薬3団体は11月29日の中医協薬価専門部会で、厚労省が薬価制度改定案に盛り込んだ新薬創出・適応外薬解消等促進加算の見直しについて強い口調で再考を求めた。特にphRMAのエイミー・ジャクソン日本代表は、
「正直申し上げて、すべての企業がショックを受け、落胆している。世界に対して、日本がイノベーションの競争から脱落するとうメッセージを発信することになりかねない」と発言し、日本への投資の減少やドラック・ラグの再燃への懸念を示し、今回の政府の対応を牽制した。

------------------------------------------------------------------------------------------------

ファーマ・メディカル・ヘルスケア業界に身を置く私たちは、来年の動向を占う、18年度の予算編成から目が離せません。

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第42号~

2017年11月8日 水曜日

「ベンチャー型事業承継」 第2弾

前回に引き続き、このテーマについてご紹介させてください。

繰り返しになりますが、ベンチャー型事業承継とは
「若手経営者が、家業が持つ、有形無形の経営資源を最大限に活用し、リスクや障壁に果敢に立ち向かいながら、新規事業、業態転換、新市場開拓など、新しい領域に挑戦し続けることで永続的経営を目指し、社会に新しい価値を生む出すこと」 と定義付けられています。

幸運にも大阪に出張した際、ベンチャー型事業承継の仕掛け人である山野千枝氏にお目に掛かる機会に恵まれました。

氏の専門は広報、ファミリービジネスの事業承継。ベンチャー、コンサルティング会社を経て、2000年の創業時より大阪市の中小企業支援拠点である「大阪産業創造館」に参画。2016年には、社史を活用した採用を手掛ける会社を立上げ。近畿経済産業省ベンチャーエコシステム「Next Innovation」にて、全国で初めて中小企業の若手後継者問題をベンチャー政策として提言。「存在力は競争力」をテーマに講演多数。アセアンの経営者に、日本の長寿企業文化について研修。永続経営の価値を広く提唱されておいでです。

その他役職も数多く、以下にご就任です。
・ 経済産業省 近畿経済産業局 「Next Innovation」事務局 プロジェクトリーダー
・ (財)大阪市都市型産業振興センター 広報担当フェロー
・ 大阪産業創造館・大阪イノベーションハブ チーフプロデューサー
・ 関西学院大学、関西大学「後継者ゼミ」非常勤講師      
・ マイクロ波化学株式会社 広報顧問

次は、山野氏が開校されているゼミの講義レポートです。
先日ゼミに訪問してきました(もちろんWEB上ですが・・・)。

タイトルは、「どうする、親の商売? 継ぐべきか、継がざるべきか、モヤモヤしている大学生歓迎。同じ境遇の仲間と先輩経営者と一緒に家業に向き合う三か月、ガチンコ後継者ゼミ」 。

家業を継ぐべきか、継がざるべきか難しい問題です。「家業は斜陽産業で将来性はない」、「親と同じ商売をするのが嫌だ」と家業を継ぐ人生にモヤモヤしている人は、ぜひ履修。「親の会社は順風満帆だ」と思っている学生諸君も受講すべし。「たまたま経営者の家に生まれてしまった人間シバリ」で行われる授業。

「カリキュラム」内容(一例)
1. グループ討議 自分を知る ハタチの人生棚卸
2. 講義  事業承継の本質と後継者のキャリア
3. 事例研究 下請けからの脱却 Made in Ikuno ブランドは世界へ
4. 事例研究 留学中に家業が窮地に。死に物狂いで臨んだ事業再建
5. 事例研究 子供の頃の夢は道具屋、家業×ネットで海外展開
6. 事例研究 跡取り娘が継いだのは男だらけの町工場、私だからできること
7. 事例研究 我が家の創業ストーリー
8. 事例研究 後継者たる者、起業家のように後を継げ
9. 事例研究 初代は布団縫製→二代目寝袋→三代目は国産ダウンジャケット
10. 家業の金属加工でロボットビジネス始めました
11. 講義 ファミリービジネス概論
12. グループ討議 家業をベースに挑戦する

今後の活動にもご注目ください。いつか山野氏との対談を実現させて、対談レポートもご報告します。

早くも、今年も残すところひと月半です。来年に向けた準備はいかがでしょうか。
孔子じゃないですが、15歳を志学、30歳を而立、40歳を不惑、50歳を知名、60歳を耳順。
当の筆者も年初には何を学ぶか志を立て、1年があっという間に過ぎてしまいます。

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第41号~

2017年10月11日 水曜日

「ベンチャー型事業承継」をご存知でしょうか。

 

ベンチャー型事業承継とは、「若手経営者が家業の経営資源を最大限に活用し、新規事業、業態転換、新市場開拓など、新しい領域に挑戦し続けることで永続的経営を目指し、社会に新しい価値を生み出すこと」 と昨今、定義付けされたそうです。そもそもの始まりは、経産省の近畿経済産業局、創業・経営支援課が主催のNEXT INNOVATION事業からとなります。

 

とは言え、それまでも政府は「ベンチャー・チャレンジ2020」に基づき、ダイナミックなイノベーション・ベンチャーが連続的に生み出される社会の実現に向けて、「ベンチャー創造」「エコシステム構築」に取り組んではきていました。

 

~これまでの関西の行政機関によるベンチャー支援の取り組み~

【大阪府】

〇株式上場を目指すベンチャー企業に対し、成功した起業家が支援する「ベンチャー企業成長プロジェクト」

〇有望起業家の成長を支援するビジネスプランコンテスト「大阪起業家スタートアッパー」

 

【大阪市】

〇世界に挑戦する起業家や技術者が集まるイノベーション創出拠点を演出する「大阪イノベーションハブ」

(ビジネスのスケールアップにつながるプログラムを年間200回実施)

〇グローバルイノベーションに挑戦するベンチャー企業をサポートする「大阪市アクセラレーションプログラム」

 

【神戸市】

〇イノベーションを起し得る「成長型起業家」の集積・成長を支援する「神戸スタートアップオフィス事業」

〇専門家によるメンタリング、資金提供を受けられ、投資家向けのピッチを行う「KOBE Global Startup Gateway」

〇シリコンバレーのアクセラレーターが1ケ月にわたりブラッシュアップを行う「500KOBE Pre-Accelerator」

 

それでも課題は多く、

~関西で起業する上での課題~

  1. 支援体制は整って見えるが、連続性・継続性がない。
  2. 成長に必要な資金調達などの出口がないものが多く、効果が限定的。
  3. 関西発のスター選手やロールモデルが少ない。
  4. CFOやCTOなどの№2人材の確保が難しい。
  5. 関西で起業する優位性がある産業、強みの絞り込みが必要。
  6. 東京・海外と比較すると情報量が少なく、メディアの発信力が弱い。
  7. グローバルな視点を持ったメンターやメガベンチャー企業と出会う機会が少ない。

 

以上を踏まえ、2020年までの目標として、経産省の近畿経済産業局では【地域でイノベーターを生み、育てる好循環(エコシステム)の確立】を掲げて、「関西の地の利を活かした事業」「地域経済への波及効果の高い事業」を重点的に支援するため、「Techvator」(テック系ベンチャー)、「Renovator」(ベンチャー型事業承継)、「Genovator」(地域課題解決型ベンチャー)の3つにカテゴライズし、重点的に支援を実施しています。

 

新たな領域に果敢に挑戦し、社会に新たな価値を生み出す起業家と、今ある経営資源を活かしイノベーションを創出する後継者の発掘・育成は、関西地域の起爆剤になる可能性を秘めています。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第40号~

2017年9月13日 水曜日

時代の変化に企業が対応するためにも、「理念型経営」に取り組む中小企業が増えています。

 

企業には経営理念、社是、行動指針が存在し、各社に息づいている価値観と深い関係があります。企業の価値観とは、創業者、社長、社員の誰もが拠り所とする「その会社が大切にする基本的な考え方」を指します。企業も人と同じく固有の価値観を持っていて、行動や決断、在り方に大きな影響を与えています。

 

経営理念や行動規範は、目に見えない価値観を分かりやすく明文化したものであり、深いところで会社を支えていると考えられています。企業の始まりが創業者の志(やりたいこと)であったのと同じく、価値観も創業者自身に拠るものです。創業時の業態が時代とともに移り変わるように、経営理念も表現を変えることがあります。ただし、その基盤となる価値観はいつの時代にも変わらず、深いところで広く大きく横たわっています。

 

先日、日本において経営を長きにわたって継続してきた企業の持つ共通の価値観について調べてみました。

 

その前に、一般的な日本企業の価値観について考えてみます。

 

日本企業ひいては日本企業が美徳とする価値観には、「誠実」「謙虚」「堅実」「調和」「感謝」といった表現が多いことに気付きました。ただし抽象的で分りにくいため、「何に対して」「どのように誠実であるのか」、具体的な表現が必要になってきます。

 

よく言われるのは「顧客第一主義」です。お客様を第一に考える姿勢や、継続的に価値を提供し続けようとする努力が、「誠実」という価値観を表しています。

 

次に取引先(仕入先)です。安定した取引を生む責任感が、「取引先との共存共栄を図る」、「長期的な信頼関係を保つ」という形になって表れます。

 

社員に対しても同じです。終身雇用の時代は終わりを迎えましたが、多くの企業が雇用を維持する努力をしています。人を大切にするという価値観に沿って、福利厚生の充実や人材育成にも力を入れて、働きやすい職場環境創りを目指します。

 

本社や支社、工場がある地域社会に対しても様々な形で価値観が表現されています。

 

CSR、CSVという言葉が世の中に浸透し始めていますが、地域に一定額の寄付、各種イベントの支援や社員のボランティア活動を奨励し、地域貢献を実施する企業も増えています。

 

以上を踏まえ、長い期間において、価値観を大切に守ってきた企業の共通項がわかりました。

 

一番目は、トップである社長の役割です。社長は創業家が形成してきた価値観を時代にあわせて柔軟に解釈し、率先垂範で行動しながら有名無形で伝え続ける役割が求められます。

 

次に社長の跡を取る後継者には、長期にわたって社長と併走するプロセスが必要です。言葉だけでは伝えきれない価値観は、社長の傍らで時間をかけて理解することで継承されるようです。後継者が価値観を体感、体現できて初めて次期トップとして自他に認められる存在となります。

 

さらに、社員に対する研修やイベントを通じて後世に繋げて行く必要があります。

 

最後に、同じ価値観を持つ自社内の人間が、社外の関係者(顧客、仕入先、地域)と関係を築いていく体験によって、価値観の大切さを実感するようになります。

 

自社の価値観に基づく行動をとった社員がお客様から感謝されたり、ありがとうと言われると、その価値観に自信を持つことができます。その結果、より深く価値観が浸透し、大切に思い、後輩に伝えようという動機になるのです。

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第39号~

2017年8月9日 水曜日

健康人事委員会でかねてよりお伝えしていた労働安全衛生法の一部改正を受けて、2015年12月ストレスチェックの義務化がスタートしました。
そして、2016年4月、職業能力開発推進法の改正によって、今後のキャリア開発とその支援に大きな影響を持つ法律が施行される運びとなり、特に昨今注目を浴びるようになってきました。
今号では、改めてポイントを整理してみます。

 

1) 労働者に自身のキャリア開発における責任を課した。
2) 事業主に対して、労働者が自らキャリア開発の設計・目標設定、そのための能力開発を行うことの支援を(努力)義務とした。
3) その義務化により、労働者が、自らのキャリア開発に当たり、事業主から支援を受ける権利を付与され、いわゆる「キャリア権」が成立した。
4) キャリア開発支援の中核にキャリアコンサルティングが位置づけられ、事業主が必要に応じる措置として、その提供を行うことを規定した。
5) キャリア開発支援に当たっては、キャリアコンサルティングに加えて、包括的なキャリア開発支援活動の提供が事業主に実質的に義務付けられたことになり、自己のキャリア開発の振り返りとなるキャリア面談、支援型の管理者の役割強化、現場におけるキャリア開発の機会の提供、そして何よりも個人がキャリア自律を推進することを支援する現場活動の重視が、これからのキャリア開発支援において重要な役割を果たすことが確立された。
6) キャリアコンサルティングを提供するキャリアコンサルタントが国家資格化され、名称独占権を得て、企業内ではキャリアコンサルタントがキャリア開発支援を行うことが確立した。
7) キャリアコンサルタントを2024年までに10万人養成するという数値目標が立てられ、その養成部分の大多数を企業領域のキャリアコンサルタントに充て、現在8000人しかカウントされていない当該キャリアコンサルタントを6万3000人まで拡大するという計画が立てられた。
8) この一連の法改正は、内閣の下に組織された産業競争力会議により提起され、日本再興戦略の中に盛り込まれ、内閣による決定を経て、労働政策審議会職業安定分科会ならびに職業能力開発分科会で肉付けされ、専門家からなる「キャリア・コンサルタント養成計画に係る専門検討会」の提言を受け、改正に至ったという、政府主導の手続きを踏んだ。

 

以上が、職業能力開発促進法に関する改正の主な内容です。
この職業能力開発促進法の改正に伴って、今後のキャリア開発支援に当たっては、キャリアコンサルタントの役割が決定的に重要なものとなる環境が整ってきます。

 

次にその改正の狙いを考察します。
日本の経済界を取り巻く環境をマクロな視点で捉えてみると、今更な感じも否めませんが、
製造業を中心にした第2次産業からサービス業を中心とした第3次産業へのシフトが進み、それに伴う人材の流動化の促進と円滑化の担保、そのために働く人に職業生活の設計と能力開発の責任に当事者意識を持ってもらい、併せてその支援を事業主に課した点にあり、個別企業が企業努力としてキャリア自律を導入するという従来の仕組みから、社会・産業構造の変化を促すキャリア自立制度を国の施策として展開するというフレームへと大きな転換をもたらした点にあると思います。

 

一方で、これだけ変化が厳しい時代にあって、それぞれの個人が独自のキャリア構築を実現し、市場で通用する能力を付けていくことはとても大事ではありますが、企業側のスタンスは、個々の社員がそれらを身に着けることによって、優秀な人材が離職されては困る、自分都合の社会が増えて組織が混乱するなどという声が聞こえてきます。

 

つまり、キャリア開発支援の実施を期待するためには、この改正の趣旨が直接的な企業のメリットとなり、企業の
「活性化」「成長」「変革・革新」に寄与するという大義が必要になってきます。それを実際に進めていくには、企業経営者と人事部門がそのメリットを確認した上で、そのメリットにつながる企業理念・ビジョン・方針・行動規範の改正とそれを評価する仕組みの構築が必要になってくると考えています。

 

健康人事委員会の次なる役割は、ここにあると確信しています。

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第38号~

2017年7月12日 水曜日

先日、弊社主催でForbes JAPAN副編集長を講師にお迎えして「世界を視野に戦う経営陣に必要なこと」をテーマにシンポジウムを開催しました。

・大きな夢を描き、実現のためには諦めない。
・誰に対してもフェアで、出会いを大切にする。
・修羅場を経験し、レジリエンス(回復)力が高い。

以上は、欧米の起業家・事業家が備えている共通のリテラシーだそうです。

今号はこれからの経営トップが推進すべき企業組織に目を向けます。

グローバルで好業績を出す企業の特長は、大別して、「強い会社」「良い会社」であると言われています。

【強い会社】
短期的利益を追求し、競争に勝ち抜くことを至上目標とし、勝つためには何でもやる成長意欲の高い会社

【良い会社】
集団の利を活かして長期的存続を最大の目標として、社会における存在意義を大切にする会社

ただし、強いだけ良いだけの会社には、それぞれに欠点があると考えられています。

強いだけの場合は、社員が心身ともに疲弊します。特に外資系に見られる傾向ですが、階段を踏まずにリストラを容赦なく断行することで、社員は疑心暗鬼に陥ってしまいます。良いだけの会社は、社員を傷つけたくないとリストラの決断を下せず、競争力を失ってしまいます。

これまでは「強さ」と「良さ」は両立しないという説が有力でしたが、最近では「強くて良い会社」でなければ、グローバルな競争に勝ち抜けないとまで言われています。なぜなら、強いだけの会社、良いだけの会社には優秀な人材が定着せず、競争力を保てなくなってしまうからです。

強くて良い会社をつくるのに必要なのは、「経営戦略」と同時に組織に変革をもたらす「人事戦略」であり、これまで発言権の乏しかった人事部門が大きな役割を担うことになります。長期的な展望をもとに、社員を正しく育成・評価することが不可欠です。

日本の企業に目を向けてみると、良いだけの会社がまだまだ目立ちます。
旧来型の慣習が残り、積極的に社内の競争を促すようなことは避けてきました。その中でも象徴的なのは、年功序列の人事制度です。既に時代遅れであるばかりでなく、多くの日本企業を見渡すと、年配の男性ばかりが上に立つ「おじさん重用主義」が跋扈している状況は相も変わらずです。贔屓目にみても、男性社員がすべてにおいて優秀であるはずはなく、20代であろうが、女性や外国人であろうが、優秀な人材を適所に配置しないことで機会損失を招いていることが多いのです。

また、昔ながらの年功序列制度を否定している企業であっても、何かにつけて年長者を重用する「経験主義」からは抜け出せていません。

数年単位で複数部門をローテーションさせる、ゼネラリスト育成の重要性が社内で語られるのはその典型ではないでしょうか。未経験者より経験者のほうが優れているという考えは、実質的に年功制度を導入しているのと変わらないことに多くの管理職は気づいていないのです。

今は経験を重視するのではなく、斬新なアイデアに挑戦する時代です。新しいテクノロジーの誕生で、求められる能力が多様化している時代において、経営サイドはアイデアを生み出せる人材を積極的に登用すべきではないでしょうか。

これからは、継続性のマネジメントよりも、戦略性のマネジメントが求められる時代に突入したのです。

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第37号~

2017年6月14日 水曜日

「企業とは、人間組織であり、社会組織である。体系および実践としてのマネジメントは、人と社会を扱う。組織は自らの外にある目的のために存在する。企業において、その目的とは経済活動である。病院においては患者の治療と回復である。大学においては教育と学習と研究である。

 

これらの目的を達成するために、マネジメントなる現代の発明物が、共同の成果のために人を組織し、社会的な存在として組織をつくりあげる。マネジメントが組織の中の人的資源を生産的な存在となしえたとき、はじめて組織は自らの外にある目的を達成することができる。

 

マネジメントは、医療が科学でないのと同じ意味において科学ではない。マネジメントも医療も実践である。実践は、科学という大きな存在から栄養をとる。医療は、生物学、化学、物理学、その他多くの自然科学から栄養を補う。マネジメントは、経済学、心理学、数学、政治学、哲学から栄養を補う。しかし、マネジメントはそれ自体独立した存在であり、固有の前提、目的、目標、道具、尺度をもつ体系である。」

 

「一世紀前のマネジメントの先駆者たちは正しかった。たしかに組織には構造が必要である。しかし彼らが、組織の正しい構造は一つであるとしたことは間違いだった。マネジメントは、正しい構造を追及する代わりに、仕事に合った構造を探し、つくり、確認していかなければならない。

 

組織構造にはいくつかの守るべき原則がある。第一に、組織は透明でなければならない。誰もが自らの働く組織の構造を知り、理解できなければならない。第二に、最終的な決定権をもつ者がいなければならない。第三に、権限には責任がともなわなければならない。第四に、誰にとっても上司は一人でなければならない。

 

これらの原則は建築基準に似ている。いかなる建物を建てるべきかは教えない。制約条件しか教えない。」

 

上の文章は、ピーター・F・ドラッカーの組織に関する言葉です。

 

目や耳にしない日がない程、「働き方改革」が一般化してきたようです。そこで私たちは、経営者はもちろんのこと、組織・人事部門の役割に関して議論を続けています。戦略人事(CHRO/最高人事責任者)の事例収集と各種研究会・勉強会を通じて生まれた「新たな定義」や、「経営者への啓蒙活動」をご紹介させて頂きます。

 

「企業の成功は、人材にかかっている」という経営者の言葉を頻繁に耳にします。実際に多くの経営者は、事業の成功は人材に寄ることを心得ています。企業の価値を生み出すのは事業そのものではなく、その事業を推進する人材なのです。ただし企業トップにヒアリングしてみると、人事の責任者や機能全般と距離があり、往々にして不満を抱いています。

 

戦略コンサル出身のメンバーによると、世界でも人的資本を最大の課題と見ている経営トップは多いものの、社内の機能を重要順に並べると、人事は10番目位にすぎず、財務部門をトップに挙げるケースが殆どだそうです。私たちは、これまで飛躍を遂げてきた財務部門と同じ軌跡を、人事部門は今こそ辿るべきと考えています。

 

CFOが資金を調達・配分して経営トップの采配を助けるように、CHROは特に核となる人材を育成、配置し、組織の活力や熱意を引き出すことによって、経営トップを補佐するべきです。

 

一方で経営トップの本音として、CHROが管理業務にのみ追われて他の仕事がおろそかになっている、そもそも事業を理解していないのではないか、といった不満があるのも事実です。しかし、人事部門の重要度を引き上げて、CHROを自身の戦略パートナーにするうえでの障害を取り除くのも経営トップの役割です。

 

財務部門に経理・会計に留まらない職能を持たせたのも、突き詰めれば経営トップです。営業部門の役割を拡大し、マーケティング職能を生み出したのも同じく経営トップです。

 

人事の地位を引き上げるには、CHROの仕事を刷新して、CEO+CFO+CHROの三者で携わる仕組みの導入が最も効果的と考えています。既定路線を踏襲する間接支援に留まらず、全社にまたがる意思決定の中心を担う位置付けに変わるはずです。

 

皆さんの周りには、このようなCHROは存在していますか?
CHROの存在を意識している経営者が近くにいますか?

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第36号~

2017年5月10日 水曜日

前号で取りあげた「日本でいちばん大切にしたい会社」の著者、法政大学坂本光司先生に影響を受けたのは、私どもだけではなかったようです。2008年創業された鎌倉投信株式会社を紹介させて頂きます。

 

創業者のひとり新井和宏氏は自著「持続な可能な資本主義」で、坂本先生の本との出会いによって自分の常識が根底から覆されたと記されています。

 

【会社概要】
・会社名   鎌倉投信株式会社
・代 表    代表取締役社長 鎌田恭幸
・設 立    2008年11月5日
・創業者    鎌田恭幸、平口武則、塚本泰史、新井和宏
・資本金    4億3,500万円(2015年7月現在)
・所在地    神奈川県鎌倉市雪ノ下四丁目5-9
・事業内容  投信委託業務(投資運用業)、

          投資信託の販売(第二種金融商品取引業)

 

【存在目的】
100年個人投資家に支持される長寿投信を目指し、
300年社会に貢献する企業を支援し、
1000年続く持続的な社会を育みます。

 

【会社の志】
3つの「わ」が鎌倉投信の信条です。
「鎌倉投信」は、個人投資家の皆様の経済的な豊かさと、3つの「わ」(和・話・輪)を育む「場」でありたいと願います。

 

【ビジョン】
・社会との調和の上に発展する会社に投資することによって、個人投資家の資産形成と社会の持続的発展の両立を目指します。
・公募投信の直接募集による販売(直販)に特化し、個人投資家の皆様に“まごころ”で感じる価値をお届けします。
・ライフワークバランスを大切にし、社員がいきいきと働くことができる「場」を提供します。
・営利のみを目的とせず、利益の一部を社会に還元し、会社の利益と社会貢献のバランスを重視した経営を行います。

 

【鎌倉投信が日本中から探し求めた良い会社】
〈医療/製薬〉
 ツムラ

 養命酒製造

 小林製薬

 マニー(手術機器)

 

〈食品〉
 カゴメ

 亀田製菓

 ホクト(キノコ)

 ユーグレナ(ミドリムシ)

 

〈IT〉
 NDソフトウェア

 サイボウズ

 ハーツユナイテッドグループ

 

〈金融〉
 ライフネット生命保険

 アニコムホールディングス(ペット保険)

 

〈外食〉
 エー・ピーカンパニー(塚田農場)

 

〈マーケットプレイス/eコマース〉
 フェリシモ(アパレル)

 ベルグアース(農業)

 オイシックス(食品)

 

〈小売り〉
 サンエー(スーパー)

 トレジャー・ファクトリー(リサイクル)

 

〈物流〉
 ヤマトホールディングス

 

〈アパレル〉
 マザーハウス

 スノーピーク(アウトドア)

 

〈サービス〉
 リブセンス(人材)

 カヤック(イベント)

 日本空調サービス(メンテナンス)

 マイファーム(農園サービス)

 ウチヤマホールディングス(老人ホーム)

 日本環境設計(リサイクル)

 アミタホールディングス(リサイクル)

 トビムシ(森林管理)

 アイ・ケイ・ケイ (ブライダル)

 

〈メーカー〉
 タムロン(光学レンズ)

 HASUNA(ジュエリー)

 IKEUCHI ORGANIC(今治タオル)

 エフピコ(食品トレー)

 モリタホールディングス(特殊車両)

 ナカニシ(精密機器)

 リオン(補聴器)

 SHOEI(ヘルメット)

 第一稀元素化学工業(排ガス触媒)

 三洋化成工業(機能化学品)

 ニッポン高度紙工業(電気絶縁紙)

 KOA(電子部品)

 和井田製作所(工作機械)

 ユニオンツール(ドリル)

 コタ(美容室向け医薬部外品)

 ピジョン(育児用品)

 瑞光(紙おむつ)

 

ファーマ系企業以外で、皆さんがご存知の会社は何社ありましたでしょうか。

 

鎌倉投信が「良い会社」と定義しているのは、以下の会社です。
・これからの日本に必要な企業
・社員とその家族、取引先、顧客・消費者、地域社会、自然・環境、株主を大切にし、持続的で豊かな社会を醸成できる企業
・「人」:人材を活かせる企業、
 「共生」:循環型社会を創れる企業、
 「匠」:日本の匠な技術・優れた企業文化を持ち、または感動的なサービスを提供する企業

 

 今号は鎌倉投信さんのご紹介に終始しましたが、ご転職を検討されているMRの皆さんに、少しでもお役に立てれば幸いです。

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第35号~

2017年4月5日 水曜日

2017年2月27日

第7回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の受賞者発表がありました。

 

「日本でいちばん大切にしたい会社」の著者である、法政大学大学院政策創造研究科(地域づくり大学院)及び大学院イノベーションマネジメント研究科(MBA)兼担教授である坂本光司先生のモットーは、現場での中小企業研究や支援をすることと断言され、毎週1~2日は研究室を飛び出し、北海道から沖縄まで既に6000社を超える会社を訪問されてます。

 

坂本先生は残念な会社の特長として、問題は社外にあると言い、被害者意識に凝り固まった他力本願タイプの五つの言い訳を経営トップが揃って口にすると力説されます。

 

その五つは、

「景気や政策が悪い」

「業種・業態が悪い」

「規模が小さい」

「ロケーションが悪い」

「大企業・大型店が悪い」です。

 

それらの経営者のもう一つの特長は、社員とその家族、下請企業や顧客の幸福に対する思いが総じて弱い・低いということです。悪い経営状態が継続すると、不祥事に発展することがあります。さらに、マスコミに取り上げられ大きな社会問題となることや、SNSで情報が拡散され、再起の道が閉ざされてしまうこともあります。

 

ルールを平気で破る企業の不祥事は、企業を私物化した結果と言えるのではないでしょうか。会社は生まれた瞬間から経営者のものではなく、広く社会のものと考えるべきです。この点を理解していない経営者が多くなっているのではないかと、坂本先生は危惧されています。

 

日常的な例をひもとけば、経営者が休日の私的な外食の領収書に会社の宛名を要求する、優秀な社員がいるにもかかわらず、身内優先の人事をするなどです。さらに、業績が悪化すると身内以外の社員をリストラの対象にし、保身をはかるといった経営もそうです。

 

このような公私混同、私物化経営を、お客様はもとより社員が評価するはずがありません。まじめに働いている従業員やその家族は、自社の社会に反するような言動を認めることはできないでしょう。欺瞞に満ちた経営をしいていると離職者が続出し、商品の生産や販売すら不可能になってしまいます。その意味では、使命と責任をどこまで意識して行動するかによって、会社の盛衰が決まるのではないでしょうか。

 

坂本先生は、「日本でいちばん大切にしたい会社」の特長として、5人に対する使命と責任を果たす活動を行っていると提唱しています。

 

その5人とは、

1:「社員とその家族」を幸せにする。

2:「外注先・下請企業の社員」を幸せにする。

3:「顧客」を幸せにする。

4:「地域社会」を幸せにし、活性化させる。

5:「自然に生まれる株主」を幸せにする。

 

今回、健康人事委員会では5番目に注目しました。資金・資本面で支援してくださっている方々に対する使命と責任は、「物的なもの」と「心的なもの」があります。物的なものは株主配当です。心的なものは、株を保有している会社が、社員や顧客、地域社会から尊敬され、愛されているかです。好業績、高配当である前に、「社員、外注企業、顧客、地域住民など、かかわりのあるすべての人々から、尊敬される企業になってほしい」という株主の願いを叶えることが大切です。

 

これからの時代は、地域や社会の課題に真摯に向き合う企業が評価されると確信しています。

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第34号~

2017年3月8日 水曜日

「プレミアムフライデー」スタート

 

月末の金曜日に早期帰宅を推奨して、消費の喚起を狙う取組み「プレミアムフライデー」がスタートしました。皆さんは、初回の2月24日(金)はいかが過ごされたでしょうか?そもそも導入の目的は、個人消費の押し上げや長時間労働の見直しなどの働き方改革の推進です。


新聞や雑誌でも各社の取り組み事例の記事が取り上げられています。

【住友商事】
 毎週金曜日に全日休か午後の半休取得を勧める。

 従業員約5000人が対象
【大和ハウス工業】
 偶数月の最終金曜日の午後を有給休暇に。

 従業員1万9000人が対象
【三菱自動車】
 毎月末の金曜日に午後3時退社を推奨。

 開発や営業部門の8500人が対象
【ヒューリック】
 毎月いずれかの金曜1日に半休の所得を促す。

 正社員らが対象
【森永製菓】
 毎月末の金曜日に全日か午後に有給休暇の取得を推奨。

 全従業員1349人が対象
【サントリー】
 毎月末の金曜日に午後3時退社を推奨。

 国内のグループ社員5000名が対象
【アストラゼネカ】
 毎週金曜日は午後4時退社を奨励。

 大阪本社と東京支社の社員900人が対象

 

一方、働きやすい環境整備と同時に、労働の質を問われる時代へ突入したとの意見も多く聞こえるようになってきました。これから迎える人口減時代や、ますます進むグローバル化で競争は厳しくなり、働き手の持つ力を最大限に引き出せない企業は成長も期待できくなることは容易に想像ができます。
 
先日の日経新聞で有識者から5つの提言が記事になっていました。
1. 自由な働き、公正に評価
  企業は曖昧な潜在能力で評価せず、求める職務内容を明確にして公平に評価
  IT活用で職住近接の環境を整え、年齢差や性差に関係なく働く人を支える

 

2. 年功・長時間の悪弊を断て
  働き手の評価は成果に基づいて決め、年功序列や長時間労働の根を断つ
  働き手は自らの能力を高める研鑽に励み、プロ意識を持つ

 

3. ひとつの会社に縛られない
  転職・再就職の市場を拡充し、労使のニーズにあった職業訓練を提供する
  長期雇用の良さを保ちつつ、退出ルール明確化などで失業への不安を減らす

 

4. 成長力強化へ人材集中
  企業は成長分野に資源を集中し、働き手の能力開発にも取り組む
  1人当たりの労働生産性を、5年で世界トップクラスに引き上げる

 

5. 国は働くルール再設計を
  就労意欲をそがない税制、社会保険制度を再構築する
  長時間労働などの違法性のある企業の監視を徹底する

 

健康人事委員会では、労働の質と同時にもう一つ忘れてはならないポイントがあると思っています。生産性向上や効率化だけでは、働き方に関する本質的な課題は解決されない側面があり、それはこれからの人々を取り巻く機会やシステムの進化はさらなる生産性の向上を産み出すかもしれませんが、心の豊かさ(Quality of life→個人の人生の充実)が満たされるか、問題を提起しています。


国民生活に関する世論調査では、1975年にはモノの豊かさを重視する人が41%なのに対し、心の豊かさを重視する人は37%でした。それが、90年には逆転し、昨年の調査ではその差は倍以上に広がっています。


働き方改革とは、仕事も含めて心の豊かさを実現するような、人々の幸せづくりのための「生き方改革」に向けた手段であれば、なお一層充実した人生を過ごせるのではないでしょうか。

 

この原稿を入稿前に再度確認していた矢先のNEWSでJFEスチールさんのキュートな取り組みの記事を見つけました。社員からのプレミアムな日は自分たちで決めたい、という要望を受け入れて、社員一人一人が定時退社日を自分で決められる新制度を4月から導入するそうです。

 

その制度の名前は関西弁風に「帰るDay(でい)!」。

 

同社の今後の取り組みにも注目して行きましょう。

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第33号~

2017年2月8日 水曜日

■厚労省

製薬企業は「ヘルスケア産業」への転換を

 

厚生労働省医政局大西課長が、1月19日のセミナーで講演した際の、主たるメッセージです。 製薬企業にかかわらず、グローバルに闘っていく製造業各社にとっては、AIやビッグデータの活用が企業成長のカギを握ると言われ、研究開発や製造工程の改革が進められつつあります。製薬業界においても、研究開発の効率化や創薬への応用にとどまらず、医療全体を俯瞰して活用することの必要性を当該セミナーでも強調されました。

 

未病というテーマで製薬企業が活躍する未来、超高齢化社会の到来が目前に控え、医療保険財政が厳しさを増す中で、製薬企業が創薬だけでなく、予防医療も視野に入れた「ヘルスケア産業」「健康生命産業」に進化成長するシナリを描かれています。

 

■武田薬品工業

新年の冒頭あいさつで武田薬品のウェーバー社長は、「2017年も持続的な成長に向けた変革を進め、常に患者さんを中心に考える、より優れた組織の構築を目指したい」と表明。優先事項の一つにパイプラインの強化を挙げ、「オンコロジー・消化器系疾患・中枢神経系疾患の3つの重点疾患領域をさらに強化し、グローバルにおける製薬業界のリーディングカンパニーとして、真に革新的な新薬の創出を目指す」と強調されました。

 

最優先事項に掲げたのが、「タケダを素晴らしい職場にすること」。「従業員が毎朝出社を楽しみにするような職場にする」とし、人材育成、ダイバーシティなどの取り組み、働きやすい職場づくりに「最も注力したい」との姿勢を示されました。

 

■大日本住友製薬

大日本住友製薬の多田正世社長は、2017年度が第3期中期経営計画の最終年度であり、第4期中計を策定する年でもあるとして、陸上リレーになぞらえ「最も集中力を要するバトンゾーンのような年」と表現されました。

 

2017年度は「グループを挙げて取り組んできた多くのプロジェクトが具体化し、事業構造転換へのシナリオが明確に見えてくる年」とも位置付けられ、本年を「働き方改革元年」にすると表明され、「自らの仕事や会議の効率を高め、メリハリのある働き方をすることで生み出した時間を自分や家族、社会のために充てていただきたい」と呼びかけ、社としても支援する考えを示されました。

 

■働き方改革

 

製薬業界における「働き方改革」の取り組みは、女性活躍推進法施行以降、各企業からもリリースが行われてきています。

 

参天製薬や東和薬品は、時間外労働の5%削減を打ち出し、あすか製薬や東和薬品、日本イーライリリーは有給取得の促進を掲げ、田辺三菱製薬は働き方の選択肢を増やすための制度を導入など、、多くの企業が在宅勤務や勤務地選択制度、裁量労働やフレックスタイムなどを導入・拡大させてます。

 

一方で、女性の活躍を推進する上で従業員の意識改革も重要であると位置づけ、「女性社員のキャリアに対する意識や考え方と上司の期待にギャップがある」(中外製薬)、「管理職を目指す女性が少ない」(アストラゼネカ)といった課題を挙げる企業のコメントもありました。

 

厚生労働省の「働き方・休み方改善」というポータルサイトに、製薬業界の事例として、

 

・協和発酵キリンの 「法令順守(コンプライアンスの徹底)「社員の健康維持」を目的として、「時間当たりの生産性を追求する働き方=スマートワーク」を重視する組織風土へと転換を図り、無駄を削り必要な仕事に集中し、創造性豊かな働き方が可能な職場環境を構築することを目指す。」

 

・アステラス製薬の 「時間でなく役割と成果で評価する人事評価制度。女性が働きやすい環境が整備され、女性がポジション(役職)に就いて活躍する。また、人事や企業風土が社外でも評価されるという姿を目指す。」

 

・中外製薬の 「ワークライフバランスおよびダイバーシティの推進により、社員一人ひとりが仕事と生活の相乗効果を追求しながら両方の質を向上させるとともに、組織としての生産性向上を図り、組織活性化による連続的イノベーションの創出を目指す。」

 

と紹介されています。

 

製薬工業会協会が発表した「産業ビジョン2025」においては、志高き信頼される産業となること、を掲げています。冒頭の「ヘルスケア産業」への転換と、あわせて業界動向を注視して参りましょう。

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第32号~

2017年1月11日 水曜日

新年あけましておめでとうございます。皆様は、2017年をどのように迎えられましたでしょうか。

健康人事委員会は、本格的なスタートが予測される「働き方改革」に備えてテーマを設定し、情報収集・分析を開始しています。

 

本年1回目のテーマとして「副業・兼業」を取り上げます。

 

製薬業界においては、ロート製薬社が2月に導入した「社外チャレンジワーク制度」が有名です。

 

募集対象は入社3年目以降の国内正社員約1500名。休日や就業時間外に働き、収入を得ることができます。社外で多様な経験を積むことで新しい発想を生み、行動力のある社員を育てることを目的としています。社員の発案からつくられたそうです。

 

導入時は60人からの応募があり、薬剤師の有資格者がドラッグストアで店員に就くほか、地ビールを製造・販売する会社を設立したケースもあったそうです。上司を通さず直接人事部に申告し、人事部の面談を経て認められれば始められる。競合企業を利するような仕事でない限りは、厳密な審査をしないルールになっています。

 

以下は、ロート製薬社のリリース情報です。

 

【兼業解禁!会社の枠を超えた新しい働き方

ロート製薬の「社外チャレンジワーク」スタートします。

~ロート流のダイバーシティ~個人の可能性を広げ、多様な働き方を】

 

ロート製薬株式会社は、2016年2月、さらなる「健康」への挑戦の想いと決意を込め、新しいCI(コーポレートアイデンティティ)「NEVER SAY NEVER」を制定いたしました。そして、自らの「NEVER SAY NEVER」を実現するために、常識の枠を超えてチャレンジすることができる一つの仕組みとして、会社や部門という枠組みを超えた働き方に挑戦できる、「社外チャレンジワーク制度・社内ダブルジョブ制度」を制定しました。兼業制度にあたる「社外チャレンジワーク制度」では60名強の応募があり、社員が新たな挑戦を始めています。これらの制度で個人の可能性“内なるダイバーシティ”を広げていき、色々な考え方・働き方をする社員が増えると考えています。「会社」という枠にとらわれない、“自立した人”のネットワークを作る事への挑戦です。

 

健康経営を率先する企業やIT・ベンチャーでも、副業・兼業の成功事例が共有され始めています。一方で、副業は競合他社に情報が漏洩する、会社側に黙って小遣い稼ぎをしている、転職のきっかけを作ってしまう、などのネガティブに捉える風潮が長く続いてきたことも事実でしょう。

 

他の会社で働くことを禁じてきた就業規則の原型は、厚労省が公表している「モデル就業規則」にあります。「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」と定め、違反した場合に懲戒解雇処分の対象となると明言しています。同規則が多くの企業の就業規則の雛型になっていることを踏まえ、正社員の副業を後押しすることを目的に、政府は、「原則禁止」から「原則容認」への転換を発表することになるわけです。

 

昨年12月26日の日経新聞朝刊のトップ記事は、

「正社員の副業 後押し」/政府指針、容認に転換/働き方改革

です。

 

副業・兼業を3段階で後押しすると記載があります。

  1. 就業規則は、標準モデルは「原則禁止」を同業他社などの例外規定に触れない限り、「原則解禁」とする
  2. 政府指針は、現行制度では副業などを想定した指針はなしだったが、社会保険料の負担規定に触れない限り原則解禁
  3. 社員訓練に関しては、現行制度は職場内訓練(OJT)重視を、職業訓練に特化したコースを設けた大学で訓練

 

以上、2030年に約79万人の労働力不足が予想されるIT分野では、技術目標を定めて訓練水準を高める方針です。今後、正社員の兼業に慎重な産業界との調整や、過重労働への歯止め策などが課題に上がってくると思いますが、製薬業界の動向からも目が離せません。

 

2017年、MRの皆さんの「働き方改革」を期待しています。

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第31号~

2016年11月30日 水曜日

本年最終回の健康人事委員会便りになりました。2016年も色々な活動を通して、微力ですが、一億層活躍社会実現に貢献してきたつもりです。「人を活かす組織とは、良い組織とは」をテーマに1年を締めくくります。

 

厚生労働省ホームページのトップに、「働き方の未来 2035」というバナーがあるのはご存じでしょうか?

 

報告書冒頭のメッセージは、
~多様性の中からこそ新しいアイデアが生まれ、小さな成功やイノベーションが沸き起こる。一人ひとりの個性と変化のあるライフステージに応じた多様な働き方が共存し選択できる社会を実現したいものだ~です。

 

多様性を尊重し、イノベーションが産まれる良い組織の条件とは何でしょうか?

 

先日ビジネス書のベストセラー、「エクセレント・カンパニー」「ビジョナリー・カンパニー」を読んだ際のメモが残っていたので、紹介させて頂きます。

 

1970年代後半にアメリカの卓越した業績を上げている60社の調査をし、革新的な超優良企業の特質を導き出しされたのが、下記8項目です。

 

1 行動の重視  
2 顧客に密着する
3 自主性と企業家精神
4 人を通じての生産性向上
5 価値観に基づく実践
6 基軸から離れない
7 単純な組織、小さな本社
8 厳しさと緩やかさの両立を同時に持つ

 

これらの企業に共通していたのは、大企業に生まれる同質化と硬直化を避けるために、必要な行動原理と価値観をしっかりと共有している、というものでした。同時に組織も柔軟性を失わない構造になっていること。

 

次に、1994年に発売になって、世界に広がりをみせたビジョナリー・カンパニーです。
業界で卓越した企業であり、見識ある経営者や企業幹部からの尊敬を集め、当初の主力商品のライフサイクルを超えて反映し、私たちの暮らしに何らかの足跡を残している企業20社について研究し、同じく8つの法則を導き出しました。

 

1 製品ではなく企業そのものが究極の作品と考える
2 現実的な理想主義
3 基本理念を維持し、進路を促す
4 社運を賭けた大胆な目標
5 カルトのような文化 
6 大量のものを試して、うまく行ったものを残す
7 生え抜きの経営陣
8 決して満足しない

 

時代を超えて繫栄し続けている企業は、製品そのものを作り出しているのではなく、そうした製品を生み出し続ける企業とその組織を生み出した、という意識があるといいます。しかも、自分たちにしかない、自分たちらしい独特の文化を持っています。

 

両著では、良い組織は自己革新ができ、良いサイクルがあると語られています。良い組織を見極めるため、私たち健康人事委員会も、実験して導き出した仮説があります。

 

それは、人と組織が前向きに動き出す良いサイクルが生まれているか、です。

 

組織力は、「個人力」と「人とのつながり力」の掛け算で決まります。個々人が孤立して、自力で頑張っていても限界があるわけです。だからこそ、自分の力を高めるためにも周囲とのつながる力が大事なのです。しかしながら、正しい方向に皆がまとまる力が過度になると、組織は柔軟性を失い、硬直化してしまいます。組織全体の方向に従うために、自己犠牲を強いられていると感じる人たちも増えていきます。それが各人の活力と成長を奪ってしまいます。だからこそ、より重要になるのは、個々人がお互いのために支援しあう、助け合うという、つながり力です。

 

ひとりひとりが自分らしく生きていくことを応援し合える、そこに共通目的を見出し、お互いのために主体的に力を貸し合う。こうしたつながり力が、個々人の思考力と行動力を高め、閉塞感を打破していきます。

 

MRの皆さんの組織には、こうした人と人との「つながり力」はありますでしょうか?それが組織を自己革新する力になっているか。ぜひ、一度議論してみてください。そして、まずは身近な人からお互いの状況をシェアし、つながって仕事をしてみてください。

 

「つながり力」強化を2017年の目標に掲げてみませんか。

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第30号~

2016年10月26日 水曜日

「2050年働き方将来図」

 

先日、健康人事委員会のメンバーと上記テーマの懇談会に出席してきました。2020年東京オリンピックの30年後を思い描く機会になったわけですが、筆者自身2050年には齢83歳、現役でバリバリ活動中でしょうか。やはり今からのメンテナンスが欠かせないですね。

 

今回のセッション、冒頭スクリーン上にマンガを映してのスタートでした。

 

「毎朝、外資系企業に勤める妻の出社を見送り子供を近所の保育園に預けた後、会社に出勤します。勤務先は日本のメーカーですが、上司は中国人の女性です。会社に着くと、隣席のベテラン社員と商品企画について、打ち合わせ。60歳過ぎの彼は数々のヒット商品を生んだ実績を持つ専門職で、今は週3回出社して働いています。定時に退社して子供を迎え、夕食を準備して妻を待ちます。妻の出産を契機に、短時間正社員に雇用形態を変えました。妻のほうが収入も出世の可能性も高いので、主に家事と育児を担当するのが私の役割です。夫婦合わせて安定した収入を得て、子供との時間も確保できて幸せな生活を送っています。」

 

このような風景は、多様な働き方改革が進めば、当たり前になる時代がやってくるかもしれません。

 

政府の外郭団体やシンクタンクなどの報告には、2050年の人口は1億人を割り、65歳以上が全体の4割を占めるようになるとの予想もあります。労働力人口も現在の6500万人から4400万人程度へ大幅に減少すると考えられています。このような社会環境で職場はどのように変化していくのでしょうか。

 

まずは年金との関係においても、働き続けたい人が増えているでしょう。企業の人員構成も、高齢者の割合は高くなっているはずです。また、多くの会社では女性管理職の不足に直面していますが、この課題も徐々に改善されることが予想されます。昨今の新聞紙上を賑わし始めた外国人の受け入れに関しては、若年労働力減少から、当然増えていくと考えざるを得ない状況になっているでしょう。

 

その結果、50年には職場における人材の多様化が当たり前になり、一括採用された新卒が定年まで働き続ける、これまでの均質的な要員構成とは大きく異なる時代の到来です。

 

今までお話ししてきた職場環境が実現された場合、雇用システムはどのように変化していくのか、今回のセッションでも活発な意見交換が行われました。詳細のご紹介は別の機会にしますが、キーワードは、「後払い賃金」 「遅い昇進」 「長期雇用の変化」 「労働市場の二極化の変化」 「長時間労働や画一的な働き方の変化」です。

 

ただし市場の変化を遅らせる慣性の力が働いてしまった場合は、人手不足は一層深刻な状態になることも明白です。外国人労働者の受け入れ方いかんで、雇用システムの「将来図」が大きく変わることも忘れてはならない大事なポイントです。さらに大いなる変数として私たちの前に立ちはだかっているものは、予想以上のスピードで進化している人工知能などの新たな機械化の影響です。

 

MRの皆様ともご一緒に、これからの職場環境の「将来図」について、お話しする機会を創って参りたいと思っています。

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第29号~

2016年9月28日 水曜日

「キャリアデベロップメント」から「パーソナルブランディング」へ

 

MRの皆さんは、「パーソナルブランディング」という言葉を耳にしたことがありますでしょうか。個人が「働き方を改革」するために、注目され始めた手法のひとつです。

 

Wikipediaでは、以下のように記されています。

パーソナルブランディングは企業や組織に所属している個人が、組織の中の個として、組織イメージ向上を目的としてプロモーションすること。従来、パーソナルブランディングとセルフブランディングは同一の言葉のように使われてきた。しかし、ソーシャルメディアの台頭と共に、二つの言葉は異なる意味合いで語られることが多くなった。企業が行う「企業ブランディングと、企業や組織に所属する個人が行う、組織の中の個としての「パーソナルブランディング」、企業や組織か切り離して、独立したものとして行うブランディングが「セルフブランディング」として分類されるようになった。

 

上記のような分類を踏まえ、今回はMRの皆さんのキャリア(能力)開発につながるように話を展開します。

 

個人をPRするための方法論ととらえられるパーソナルブランディングですが、社内でより高いポジションを目指したり、ハイクラスな求人に応募する際には、従来のPR的な側面だけでは不十分です。自分を宣伝したり、うまく売り込むことは「広告」の域を出ず、ブランディングの本質ではないからです。

 

企業におけるブランディングは「企業ブランド=経営そのもの」であり、経営を目に見える形に具現化していく作業を指します。そこには姿、形としてのデザインだけでなく、思想や哲学、方法論を築くことも含まれます。パーソナルブランディングも同じで、「パーソナルブランド=人生」ととらえて、私どもはキャリア支援を行っていくわけです。

 

パーソナルブランディングに取り組む際に大切なことは「他者との差別化」です。

 

私が中小ベンチャー企業の経営コンサルティングを行っている際によく受けた相談が、「良い商品(サービス)をつくっているのに、なぜ売れないのか」でした。素晴らしい技術を有しているのに、売上につながらないのはなぜでしょうか?それは「良い」ことが正しく伝わっていないからです。

 

経営を長く続けていくには、新しい価値を生みだし、それを正しくユーザーに伝え、選ばれ続ける必要があります。コモディティ化が進む日本の成熟市場において、ユーザーに選んでいただくのは簡単なことではありません。

 

これを転職に当てはめれば、特にハイクラスな求人にご応募される際、皆さんのキャリアは「市場」で厳しく選別されるととらえることも可能です。皆さんが市場に提供する商品やサービスは、どのような価値を持つものでしょうか。また似た商品やサービスが提供される市場において、「競合他社(他者)」との差別化は明確になっているでしょうか。

 

「皆さんの人生」から導きだされた差別化戦略を、市場に伝えていくお手伝いができれば嬉しい限りです。

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第28号~

2016年8月31日 水曜日

ますます進む「働き方改革」。

 

MRの皆さんは、これからどのような職場環境で、どのような働き方を希望されていますか?

自分に合った働き方が、求められる時代の到来です。で結んだのが前号です。

 

世間で注目をあつめる「働き方改革」宣言ですが、今月発足した再改造内閣でも最大の課題に位置付けられ、担当大臣が新設されました(兼務ですが)。9月には有識者による「働き方改革実現会議」が開催されます。

 

これから主テーマとなる「働き方改革」4大項目は以下の通りです。

 

1)同一労働同一賃金の実現

・正社員が賃下げされた場合、教育費や住居費の負担が重くならないか

・残業や転勤もある正社員と非正社員の賃金を同じにできるか

 

2)長時間労働の是正

・勤務形態の多様性を確保できるか

・企業の生産性活動に影響はないか

 

3)高齢者の雇用促進

・老後の余暇とのバランスは維持できるか

・高齢者向きの仕事内容は確保できるか

 

4)テレワークの推進

・普及に向けた政府や企業の後押しが十分か

 

それぞれを確実に実現するには、知恵を出し合い、制度化し、成功事例と失敗事例双方の情報を共有していけるか。新しく制度導入する際のカギは、ここにあります。

 

健康人事委員会でも、組織風土創りに前向きな企業と勉強会や研究会を引き続き行って参ります。

そして来年には、ストレスチェック実施が一巡したころを見計らって、成功事例の発表会を実施する計画も立てています。

 

ところで、福利厚生が充実し、早くからダイバーシティ制度等を導入している製薬業界の皆さまにとっては、何を今更「働き方?」と首を捻る方もおいでかもしれませんが、ここで改めて、「働き方改革」が日本で叫ばれているのか、「マクロ」「個人」「企業」などの視点から考察してみます。

 

先月の末に、経団連、日本商工会議所など経済・業界61団体が、長時間労働の是正や休暇の積極的な取得に取り組むなどとする「働き方改革宣言」を連名で発表しました。背景には、有効求人倍率が1.37倍とバブル期以来、約25年ぶりの高水準となり、人手不足が顕在化していることがあります。働き手として、女性や高齢者などの重要性が増して、働きやすい職場環境の整備が喫緊の課題となっているのです。

 

ただし、政府が柱の一つに掲げている「同一労働同一賃金」には、慎重な姿勢を示しています。多くの日本企業に根付いている終身雇用制度の見直しにつながる懸念から、性急な改革をけん制する流れがあるからです。特に経営基盤の弱い中小企業にとって、短期的には人件費の増加などで経営の重荷になるとの声が上がっています。

 

そこで経済界は、働いた時間ではなく成果に応じて給与を支払う「脱時間給」制度の導入を求めています。効率よく働くことを促して、生産性を高めようとする狙いがあります。確かに、企業の競争力を高めて、収益を拡大しなければ、賃上げの原資も、職場環境整備の費用も確保できない事態に陥ってしまいます。

 

これから始まる「政官民」の主張と調整から、目が離せません。

 

さて、リオで開催された2016年の五輪から、次回東京開催までの4年間で、メダル獲得記録を出した日本のアスリートのように、働く私たちが、労働市場でハイパフォーマンスを発揮できるでしょうか。

 

職場、個人ともに「働き方改革」宣言をして参りましょう。

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第27号~

2016年7月27日 水曜日

日本のビジネスパーソンの60%がストレスを感じ、36%が健康に異常あり!

厚生労働省の労働者健康状況調査の発表です。

 

企業経営において、社員の不健康は生産性の低下につながるとして、大手企業を中心に様々な取りl組が本格化しています。

 

このコーナーでも以前取り上げた、社員の健康管理を経営的視点から考える「健康経営」が改めて注目を浴び、生産性や社員満足度の向上、医療費(企業負担分)の削減、ひいては企業価値の向上につなげようと各社が工夫を凝らしています。

 

経済産業省では、平成26年度から、東京証券取引所と共同で「健康経営銘柄」を選定して、長期的な視点からの企業価値の向上を重視する投資家にとって魅力ある企業として紹介することを通じ、企業による「健康経営」の取組を促進しています。そして、今年の1月に2回目となる、「健康経営銘柄2016」として25社の選定企業を発表しました。

 

健康経営銘柄は、健康経営に取り組むことで、従業員の活力や生産性の向上等、組織の活性化、中期的な業績・企業価値の向上を実現し、そこに投資家からの理解と評価が得られることを期待して実施するものです。

 

東京証券取引所の上場企業の中から、健康経営の取組みに優れた企業を、業種区分毎(1業種1社)に選定して公表。選定にあたっては、経済産業省が実施した「平成27年度 健康経営度調査」の回答結果を、

「経営理念・方針」

「組織・体制」

「制度・施策実行」

「評価・改善」

「法令順守・リスクマネジメント」

という5つのフレームワークから評価した上で、財務面でのパフォーマンス等を勘案して選定されます。

 

今回は、平成2791日時点での国内全上場企業3605社に、健康経営度調査(従業員の健康に関する取組についての調査)を実施し、以下の選定基準を満たす必要がありました。

健康経営度調査の総合評価が上位20%以内であること

過去3年間のROEの平均点が業種平均又は8%以上であること

です。

 

それでは第2回受賞企業です。

 

~初当選企業~

【医薬品】  塩野義製薬

【建設業】  住友林業

【サービス】 ネクスト

【機械】   IHI

【繊維製品】 ワコールホールディングス

【金属製品】 リンナイ

【その他製品】トッパン・フォームズ

【卸売業】  伊藤忠商事 

【保険業】  東京海上ホールディングス

【その他金融】リコーリース 

【不動産業】 フジ住宅

 

~連続選定企業~

【食料品】  アサヒグループホールディングス 

【小売業】  ローソン

【化学】   花王 

【精密機器】 テルモ 

【電気機器】 コニカミノルタ  

【ゴム製品】 ブリヂストン  

【鉄鋼】   神戸製鋼所  

【輸送用機器】川崎重工業  

【陸運業】  東京急行電鉄  

【空輸業】  日本航空  

【情報・通信】SCSK  

【証券・商品先物取引】大和証券グループ本社

【石油・石炭製品】東燃ゼネラル石油 

【ガラス・土石製品】TOTO 

 

以上25社のうち、初選定企業は11社。

ちなみに第1回目に医薬品業界から選定された企業は、ロート製薬です。かねてよりロート製薬は、全社員参加の健康増進プロジェクトで知名度を上げていましたが、最近では、副業解禁などの人事制度を発表され、産業界全体からも注目を浴びています。

 

■ますます進む「働き方改革」

 

MRの皆さんは、これからどのような職場環境で、どのような働き方を希望されていますか?

 

自分に合った働き方が選べる時代の到来です。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第26号~

2016年6月29日 水曜日

37日、内閣府に民間企業の幹部らが集まった。三菱重工業会長の大宮英明(69)や三越伊勢丹ホールディングス(HD)社長の大西洋(61)ら、日本を代表する企業のトップの姿もあった。会合の名前は、輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会。女性活躍に向けた旗振り役の男性陣だ。」

日経新聞の特集、迫真:咲くか女性活躍社会、の記事からの抜粋です。

 

今年の4月から「女性活躍推進法」が全面施行されたことを受け、ニュースや新聞が女性の活躍を取り上げない日はありません。一方でその中身について掘り下げられる機会は多くありません。健康人事委員会では、さらなる周知に取り組み、企業人事の皆さまと議論の場を数多く創ってゆく予定です。

 

製薬業界でも、女性の活躍できる職場が一層増えることから、ここで整理しておきたいと思います。

 

■法律が施行された背景

 

厚労省からも様々な発表がされている日本で働く女性の現状は、

 

・女性の就業率は上昇。ただし希望しながら仕事に就けない女性は約300万人。

・第一子出産を機に約6割の女性が離職。出産育児が理由の離職は依然として多い。

・出産・育児後の再就職はパートが多く、非正規雇用が6割。

・管理的立場にある女性は11%。緩やかな上昇傾向にあるものの国際的には低い。

 

以上からも、女性の力が十分に活かされているとは言えません。

 

日本は急速な人口減少局面を迎えています。将来の労働力不足が懸念されている中で、人材の多様性(ダイバーシティ)を確保する必要性から、女性活躍の推進が重要になってくると考えられています。

 

国の掲げる「指導的地位に占める女性の割合を2020年まで30%とする」目標を、喫緊の課題ととらえていればこそ、冒頭でご紹介の記事に繋がるのでしょう。

 

現状を踏まえて、女性の個性と能力が十分に発揮できる社会を実現するため、国、地方公共団体、民間事業者(一般事業者)の各主体の責務等を定めた「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」を制定することになりました。

 

■事業者の具体的な取り組み

 

つづいて、私たち事業者の取り組みをご紹介します。

 

「女性活躍推進法」では、国、地方公共団体、一般事業主がそれぞれの責務を定め、取組の実施に努めること、となっています。

 

具体的には、

・正社員が301人以上の事業主には、以下4つの義務が生じます。

1. 自社の女性の活躍に関する状況把握、課題分析

2. 状況把握、課題分析を踏まえた行動計画の策定、社内周知、公表

3. 行動計画を策定した旨の都道府県労働局への届出

4. 女性の活躍に関する状況の公表

 

また、正社員が300人以下の事業主には努力義務とされていますが、個々の課題に応じて積極的に取組む指針が出されています。

 

■日本の企業文化ゆえ

 

先日、参議院議員会館で開催された女性活躍に関するシンポジウムに参加してきた時のことです。

 

P&Gご出身の経営者に伺った「私はP&Gに始まりずっと外資系を渡り歩いてきたから、議論されている内容はどれも当たり前に聞こえてしまうんです」とのコメントは、とても象徴的でした。

 

皆さんの職場にも内資、外資、あるいは規模によって違いがあるのかもしれません。機会があれば、是非お話を伺わせてください。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第25号~

2016年6月1日 水曜日

今月18日の政府発表を受け(経済財政と改革の基本方針である「骨太の方針」&1億の人口を維持する「ニッポン一億層活躍プラン」)、2021年までにGDP600兆円に増やすべく、働き方改革による生産性の向上や、少子化の克服に力を入れていくこととなります。

 

健康人事委員会では、「働き方改革」に焦点を合わせた調査や研究を進めています。

 

今号ではメンバーが参加したセッションをきっかけに、委員会内で共有された「前向きに働くにはどうしたらよいか?」を取り上げます。

 

■なぜ前向きに働けないのか

 

セッションに参加されたある労働組合の代表曰く、「漠然とした不安や疑問があってモヤモヤしている」、「このまま働き続けていいのだろうか」と組合員から聞く機会が増えたそうです。

 

「働き方改革」のひとつとして、職場の安全衛生体制の整備があります(社員50名以上の職場では、安全衛生委員会の開催が法律で義務づけられています)。

 

私どもは、安全衛生委員会の立ち上げや活性化をお手伝いさせていただくのですが、金曜日は職場が明るいのに、なぜ月曜日の朝は雰囲気が重いのでしょうか?といった声が寄せられます。

 

最近では「ブルーマンデー症候群」と言われますが、「サザエさん症候群」であればお聞きになった方も多いのではないでしょうか。日曜日の午後6時半から「サザエさん」を見るビジネスパーソンが、憂鬱な気持ちになる現象を指す言葉です。サザエさんは国民的アニメであると同時に、月曜日の始まりを気づかせる符丁でもあるのです。番組を観た人は仕事が呼び覚まされ、気持ちが塞いでしまうのでしょう。

 

■恐怖は経験の外にある

 

「仕事がうまく進んでいないことを、月曜は上司に報告しなければならない」とか、「苦手な顧客との商談が予定されている」など、気持ちが塞ぐ原因が具体的にわかっている場合ですら、怒った上司の顔や、冷たい顧客の対応を、実際以上に悪い方へ想像を膨らませてしまうのでしょう。そこまでゆかなくとも、「明日は寝坊できない」、「休日が終わる」というだけでも、漠然とした不安に襲われることもあるかもしれません。

 

「月曜日が待ち遠しい」と言う方もいらっしゃると思いますが、「サザエさん症候群」という言葉ができるくらいですから、多くの方は月曜日を憂鬱な気持ちで迎えているのです。

 

■案ずるより産むが易し

 

なぜワクワクした気持ちで週明けを迎えられないのでしょうか。

 

「仕事は辛く苦しいものだから仕方ない」という方もおられますが、自分を苦しめている原因が、行動する前に考え過ぎてしまうバランスの悪さにあることに気づかず、悶々とされているケースも多くお見受けします。

 

そもそも「考える」という行為は、悲観的な感情を助長してしまう側面を持っているのです。

 

職場で何げなく発信される「今日は頭がモヤモヤする」、「何だか気分がすっきりしない」からは、仕事の効率に悪い影響を与えていると受け止められています。健康人事委員会では、「もんもん」「モヤモヤ」を晴らして、「いきいき働く」、「自分らしく働く」ことを研究していきます。今後の活動に注目してください。

 

MRの皆さんの職場でも、「もんもん」「モヤモヤ」が話題に上がった際には、是非ともお話しを聞かせてください。そして、「いきいき」「わくわく」働けるMR像を一緒に考えさせてください。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第24号~

2016年4月27日 水曜日

前号でご紹介した「ファミリービジネス」星野リゾート社が、これからの3年で1000人の採用をしていくと、先日の日経新聞に取りあげられました。たばこを吸わないことを入社条件にあげるなどと様々なイノベーションを実行され、健康人事委員会でも注目している企業のひとつです。

 

ファミリー企業は経営理念が代々受け継がれ、長年にわたり育まれてきた独自の企業風土を有していることが、ストロングポイントであることは、前号の要旨でした。

 

今号では、2016年2月、米ビジネス誌「Fobes」で、創刊から100年の歴史の中で始めて発表された「ベスト・スモール・カンパニーズ・イン・アメリカ(アメリカで最も優れた中小企業たち)」についてご紹介したいと思います。掲載された25社は「スモール・ジャイアンツ=小さな巨人」と呼ばれ、「大きくなる」ことではなく、「偉大な企業になる」ことを選んだ会社として紹介されています。

 

偉大な企業の特徴は、

「社員が生き生きと働ける最高の職場づくり」

「お客様を喜ばせる優れた商品やサービスの提供」

「地域社会とともに歩む姿勢」

「他にはない唯一の企業文化の育成」

などを全社一丸となって優先的に実現すべきこととし、結果的に売上や利益のみならず、業界や市場の標準をはるかに超える目覚ましい成長サイクルを生んでいると発表されています。

 

なぜ今、「規模を追わず、偉大さを追求する企業に強みがある」のか?それは、「お客様のロイヤリティ(忠誠心)」は、「信頼できる」「応援したくなる」会社であるかが、価格以上に重要になっているからだと推察します。もちろん、価格や品質も大切ですが、生活者が企業を選ぶときに、価格や品質という機能価値は最低限の条件にすぎず、市場に沢山ある選択肢の中から選んでもらうためには、お客様が「嬉しい」「楽しい」と感じて頂けるような「感情価値」を提供することが必要になってきたのではないかとコメントされています。

 

アメリカ国内では、サブプライム問題をきっかけに、大きく知名度がある企業というだけでは信用されず、多くの生活者が、「嘘をつかず、搾取をしない会社」「理想の社会を、一緒に創っていけるような会社」との絆を求める声があがっています。

 

歴史的には、「資本主義の道具」となることをスローガンに大企業の動向を追ってきたフォーブスが、先進的な中小企業のムーブメントに着目して年間ランキングを発表したのも、時代を反映しているのではないでしょうか。

 

確かに、1億円企業であるとか、1兆円企業であるかということは、購買動機にあまり関係がないのも事実です。規模が競合他社と比べて大きいからといって、商品(サービス)を買おうという気になるわけではないですし、逆に「大きい企業への不信」は不買行動へつながることが多いのは、製薬業界でも当てはまることだと思います。

 

そして、規模の大きさが組織力の強さを意味するかというとそうではありません。組織力を測るひとつである 「社員エンゲージメント(愛着度・満足度)」を見ると、スモール・ジャイアンツでのエンゲージメント率は、アメリカの平均的企業の約3倍にあたることが、調査結果として発表されています。これは企業の生産性にも直接、影響しているようです。

 

スモール・ジャイアンツは、リピート顧客率、お客様や社員満足度、社員の離反率、欠勤率など、どの指標についても、一般の企業よりはるかに優れた結果を出しており、それが利益率の高さに反映されています。

 

これからご転職予定、あるいはご転職を検討されているMRの皆様に、少しでもご参考になれば幸いです。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第23号~

2016年3月30日 水曜日

今号も「日本の永寿企業」についてです。

前号でもお話した100年以上も長きにわたり事業活動を続けてきた会社の多くは、同族経営(ファミリービジネス)という事実があります。

2016年3月14日号の日経ビジネスで、「同族だから強い/不透明な時代を乗り切る変革力」という特集が組まれ、矢崎総業、虎や、鈴与、アイリスオーヤマ、星野リゾートなどが取り上げられました。

 

解説として記された文面をご紹介します。

 

「ファミリー企業には、お家騒動に代表されるサラーリマン企業(一般企業)にはない負の側面があることは確か。しかし、トップに資本と経営の権限が集中し、長期的視野に保てるからこそ変革に臨みやすいという側面もある。結果、収益面では安定しながら成長を続けており、一般企業に比べ経営指標に優っている、不祥事の発生率は一般企業の3分の2という調査結果もある。

また、ファミリー企業は目先の収益以外のノンフィナンシャルバリューを追い求める傾向にあり、一般企業に比べ、社会貢献、地域貢献の度合いが高い。結果、労働力や利益となってファミリー企業へ還元されるという好循環が、強さと継続性をもたらしている。

悪い側面を持つファミリー企業は自滅し、淘汰され、良い側面を強みとするファミリー企業が生きながらえている、と考えた方が良い。つまり、現存するファミリー企業の多くは、強いのである。」

 

と結んでいます。

 

 

■ファミリー企業の事業形態と、ファミリービジネスの定義

 

ファミリービジネスは日本企業の9割を占め、経済における中心的役割を果たしています。最近では世界的な再評価を受け、ファミリービジネスという呼称が世界でも浸透。ファミリービジネスの研究は欧米で1950年代から手がけられ、日本でも事業承継のお家騒動をきっかけに関心が高まっています。

 

ファミリービジネスの定義で良く活用されるのが「3円モデル」です。

3円とは「ファミリー」「ビジネス」「オーナーシップ」の3つを指し、それぞれが有機的に絡み合った事業と分析されます。

 

ビジネス(経営)は経済合理性に則って進められますが、ファミリーの事情を勘案した雇用や待遇、アイデンティティを決定しなければならない面もあります。この前提から、ファミリービジネスには積極的な側面と消極的な側面が混在します。

 

積極的な側面は、創業者世代から蓄積された資産、ファミリーの価値観、目標、企業の歴史などから、継続思考が強い組織であると言えます。長期的な視野に加え、世代を超えた継続性の観点が内在されることによって、夢を追い続ける情熱を持ちうる組織と認めることができます。

 

消極的側面は、同族であるが故の排他性や硬直性です。身内ひいきに伴うファミリーと非ファミリーにおける処遇の違い。非連続なイノベーションが起こしにくい組織的な慣性等があげられるのではないでしょうか。更にガバナンスの欠如から、外部からの牽制が利きにくいことも指摘されます。

 

良く議論になる「資本」と「経営執行」の分離は、ファミリービジネスを考える上で最も注視しなければなりません。会社を分析する上で、定性面、経営理念の浸透度、事業・組織戦略の反映度をしっかり読み取ることをお勧めします。

 

製薬メーカーの多くもファミリービジネスから始まっています。まず手始めに、主要株主(上位10位以内)にファミリーメンバーが入っているか、経営執行における会社法上の役員にファミリーメンバーが何人入っているか、を知ることから企業研究を進めてはいかがでしょうか。

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第22号~

2016年3月2日 水曜日

前号から引き続き「日本の永寿企業」をテーマにします。

 

なぜ、日本に歴史の長いいわゆる「老舗」企業が多いのかという問題は、なかなか難しいテーマですが、あえて言えば、ひとつは自然が豊かな国だから、ということにあるでしょうか。

 

青森県にある三内丸山遺跡からもわかる通り、縄文時代の昔から、森林や海、川などの自然は多種多様な食材や生活用品の材料を日本にもたらしてきました。それらを素材に、加工・販売する営みが早くから盛んになり、明治時代以降、昨年9月に始まったNHK連続テレビ小説「あさが来た」の主人公たちが奮闘するような、家業から会社組織に衣替えして現在に至っている企業が少なくないようです。

 

200年以上継続している企業の業種別内訳をみると、そのことは裏付けられていると思います。また、酒造業が発展した背景には、水がきれいな国であるという点も大きく影響しているのでしょう。

 

ただし、いくら好条件に恵まれているとしても何百年もの歳月を生き抜いてくることができたのは、革新性があればこそだと考えています。

 

ファミリービジネス白書によると、200年以上の約3110社のうち2割にあたる約620社の企業は、現在の業種と創業当時の事業が異なっていると報告されています。また、創業100年以上の100社の企業を対象にした研究では、約3割が本業以外の「非連続イノベーション」分野に進出していたそうです。

 

祖先が興した事業や築いた人脈を受け継ぐだけでなく、時代の変化を先取りして自社事業の内容を変える「変化対応力」を備えていることがわかります。まさに前述の「あさが来た」で登場の加野炭鉱・加野銀行ですね。

 

それでは、ここからは、MRの皆さんにかかわりの深い題材です。

過去、日本経済新聞の連載で取り上げられたことのある老舗企業「北垣薬品」をご紹介します。

 

タイトルは “「小」へのこだわりを糧に” です。

 

******************************

 

「デンポ(おでき)と問屋は大きくなったらつぶれる」。大阪・道修町の動物医薬専門問屋、北垣薬品(大阪市中央区)の7代目、北垣浩二社長が先代の故・清蔵氏から何度も聞かされた言葉だ。いくら売上を伸ばしてもほめられたことはなく、決まって「回収は大丈夫か」と聞かれた。1763年の創業以来。長らく現金取引を守り、初めて手形を切ったのは1975年のことだ。

 

初代は、現在の和歌山県橋本市の出身。紀州評定所が発行した鑑札に「大阪道修町三丁目 大和屋清兵衛」の名が残るが、商家に奉公し起業資金をためたという記録はない。「ある程度の資本があったらしく、商売で成功しようという気持ちも薄かったのでは」と浩二社長は推測する。

 

薬の町、道修町の歴史は古い。1658年で既に33の薬種問屋があり、幕府に提出したニセ薬取り締まりの覚書が残る。和漢薬を各地に卸す問屋の町だったが、明治以降に西洋薬輸入が始まる。北垣薬品も和漢薬から農薬や工業薬品に切り替え、後に動物薬も扱うようになった。

 

問屋から西洋薬製造に転じる会社も現れた。第一次大戦で薬品が高騰、急成長したが大半は戦争終結で過剰設備を抱えて姿を消す。もうけを鉱山開発につぎ込んで倒産した者も。北垣薬品はいずれとも無縁で生き残った。ステレオタイプの「がめつい大阪商人」とはまったく別の姿がある。

 

かつて薬種問屋は道修町旧1丁目から旧3丁目に居住する決まりがあったほどで、地元への思い入れは強い。先代の清蔵氏は80歳を過ぎても夜回りを続けた。使い込んで角のすり減った焦げ茶色の拍子木は今も澄んだ音で鳴る。おけがで社屋兼住宅は空襲や火災を免れ築180年を数える。4年前、原型を損なわぬように補強工事もした。

 

最大の危機はバブル経済による地下高騰。3.3平方メートルあたり3000万円を突破し、計算すると相続税が40億円に膨らんでとても払えない。銀行がビルや立体駐車場に建て替える話を持ってきた。だが借金をして建ててもテナントや客が確保できるかは不確実と考え、見送った。

 

幸いにもバブルがはじけて、地下は下がり続けた。相続税が支払える水準まで下落したのを見届けた清蔵氏は「もう死んでもええか」と言って98歳で亡くなったという。今や道修町で職住一体を続けているのは北垣薬品だけだ。

 

ただ郷愁だけでは会社は永続できない。転機は1962年だった。浩二社長は動物薬12社の社長とオランダを視察した。皆が牧場に向かうのを見て、「畜産用動物薬は競争が厳しくなる」と判断、単独行動をとる。現地の動物病院を何カ所も回り、ペット用動物薬で勝負する決意を固めた。

 

慎重な社風に似合わぬ大胆な転進だが、浩二社長は「大動物より小動物をとっただけ」と話す。「当時、大阪の動物病院は60ぐらい。小さい市場を選んだのもごく当然なこと」とも言う。折からのペットブームで成長が続いた。大阪府動物愛護畜産課によると、2009年時点で動物病院の届けは約800。廃業を差し引いてもこの1年で20ほど増えたという。商圏も大阪、兵庫、奈良に広がった。ペット用は「好不況に伴う変動が少ない」のも強みだ。

 

職住一体の北垣薬品では常に創業者以来の経営精神を意識せざるを得ず、ぶれがない。成長につながる「小」を選んだのは偶然ではなく、必然だった。

 

ちなみに、道修町の記録で創業が最も古いのは、小野薬品工業の1717年。2番目が武田薬品工業の1781年。田辺三菱製薬は母体のひとつ、田辺製薬の道修町進出が1791年。ただし、田辺製薬の始祖は1604年に朱印船貿易で医薬品輸入を始めた田辺屋又左衛門までさかのぼれる。

北垣薬品はこうした製薬大手と肩を並べている。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第21号~

2016年2月3日 水曜日

今号からは、今年の研究テーマに掲げている「長期にわたり会社組織を永続する企業」についてお話していきます。

 

まず長期と聞いて、皆さんはどの位の期間を想像されるでしょうか?

会社を10年、20年維持するだけでも骨が折れることの証に、30年で99%が消えると言われます。

 

帝国データバンクによると、100年以上続いている企業は約2万6000社あります。日本には410万の企業が存在することから、150社に1社(0.6%)の計算となります。数字の上では、もし30年存続できれば、そのうちの60%は100年続く可能性があると言えます。それだけに30年続けることがどれだけ厳しいか。それでも毎年1000社が新たに100年企業の仲間入りを果たすそうです。

 

世界に目を向けてみると、創業200年の長寿企業を調査した結果は、日本の会社が43%を占め、次いでドイツの22%、フランスの5%と続きます。同じアジアでも、中国は1%未満です。韓国においては「三代続く店はない」と言われるとおり200年企業は存在せず、100年企業が2社あるのみです。

 

それでは、企業寿命30年説の10倍、江戸時代中期、八大将軍の徳川吉宗が登場する前に創業された300年企業はどうでしょうか。なんと日本では600社を超え、また室町・戦国時代に創業された500年以上の企業も39社、創業1000年を超える超長寿企業も7社あります。

 

さらに世界最古の企業も日本にありました。西暦578年に創業された建設会社、金剛組です。飛鳥時代に創業され、1400年以上もの歴史があります。あの聖徳太子が産まれた、気の遠くなるような遥か昔の話です。

 

ここに金剛組の沿革をご紹介します。

 

「578年 聖徳太子の命を受けて、海のかなた百済の国から三人の工匠が日本に招かれました。このうちのひとりが、金剛組初代の金剛重光です。工匠たちは、日本最初の官寺である四天王寺の建立に携わりました。重光は、四天王寺が一応の完成をみた後もこの地に留まり、寺を護りつづけます。

 

593年 創建時、四天王寺は当初計画にあった廻廊と講堂の建築を残しておりました。これらの完成は八世紀の初め、創建時から百数十年を経た奈良時代前期のことです。その時すでに初代金剛重光はこの世にはなく、その技術と心は二代目から三代目へと代を重ね、後世に受け継がれていきました。

 

1576年(天正4年)、石山寺の戦いに巻き込まれ、四天王寺は、支院を含め伽藍全体が焼失します。豊臣秀吉が全国を統一したあとの1597年(慶長2年)、秀吉により四天王寺支院・勝鬘院(愛染堂)の多宝塔が再建されました。多宝塔にある雷除けの銅板に、「総棟梁金剛匠」との銘が残されています。この多宝塔は、大阪市内では最古の木造多宝塔として、国の重要文化財に指定されました。

 

1614年 大阪冬の陣で四天王寺焼失。焼失の後まもなく、江戸幕府によって四天王寺の再建が開始されます。金剛家当主、第25代是則が伽藍の再建を命じられました。」

 

飛鳥、奈良、平安、鎌倉、室町、安土桃山、江戸、明治、大正、昭和、平成と何世代にも渡って、その時代の人々と過ごしてきたのですね。

 

皆さんの会社は、創業から何年経ちますか。時には、諸先輩方の過去の功績に想いを馳せる機会をつくるのも良いかもしれませんね。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第20号~

2015年12月9日 水曜日

今号は「CSVCreating Shard Value):共通価値の創造」の事例を見ていきましょう。

 

2006年にCSVを掲げたネスレ社がマレーシアで展開してきたケースです。

 

東南アジア市場が注目され、マレーシアの経済動向に関する記事も目にする機会が増えてきました。しかし以外に情報が少ないのが、ルール化を仕掛けているイスラム市場の現状です(ちなみにマレーシア内の宗教比は、イスラム教61%、仏教20%、キリスト教9%、ヒンドゥー教6%。民族比は、マレー系67%、中国系25%、インド系7%)。

 

宗教からも注目されるイスラム市場のなかで、特筆すべきは「ハラール」です。ハラールとはイスラム教義で「許されたもの」を意味します。これを市場創造に結び付けたのがマレーシア政府です。

※禁止された豚由来成分やアルコールなどは「ハラーム」と呼ばれます。

 

世界のムスリム(イスラム教徒)は、他の宗教と比較して高い人口増加率がわかります。

2013年 18億人(世界人口の25.5%)

2030年 22億人(約26.4%)

2050年 31億人(約33.3%)

 

さらに世界のハラール市場(2015年)を見ると、全体で100兆円規模になっています。業種別内訳は、食品が61%、製薬が26%、化粧品が11%、その他2%です。

 

ここで注目すべきは、マレーシア政府の活動を踏まえ、CSVの視点からネスレ社がどのような取り組みを共にしてきたかです。

 

マレーシア政府は社会的な課題として、国民の過半を占めるマレー人の社会的地位が歴史的に低いことを認識しています。地位を向上させ、イスラム教徒としての権利を守ることを企図し、政府主導でハラールを認定し制度として成文化しました。ハラール市場とはハラール認証というルール作りを起点に、わずかここ15年~20年程度で顕在化した市場です。

 

マレーシア政府が進めるハラールに関するルール化を、着々と後方支援してきたのがネスレ社です。現在では、ハラールと言えばネスレと言われるほどのトップブランドの地位を確立しています(売上上位5製品中3製品を占める)。さらに世界50ケ国以上にハラール製品を展開するまでに至っています。

 

ネスレ社は、古く1970年代よりマレーシアに進出し、高いマーケティング力からイスラム教徒のニーズに早い段階から注目していたようです。2008年には、マレーシアの政府機関・NGO・大学と協力し、マレーシアの中小企業に対してもハラール認証の普及を促進する活動にも従事しています。また昨今では、OIC(イスラム協力機構)で進めている、ハラール認証基準の世界統一に向けた取り組みにも着目し、グローバルでの認証を推奨することも表明しています。

 

なお、ムスリム消費者から見たハラールのイメージが近年拡大し、物流や観光、ソーシャルメディア等のサービス産業においての成文化も始まっています。更に「環境に優しい」「動物に優しい」というサスティナビリティに関する事項もハラールと捉えるべきという議論が生まれています。

 

仮にサスティナビリティを実現し、社会的価値を維持・創出するもの=ハラールと捉えると、まさにCSVを推進する企業こそがハラール市場で優位なポジションを得られる可能性があるのではないでしょうか。

 

今後サスティナビリティに関するハラールのルール化を、誰がどのように仕掛けて市場創造を導いていくのか注目されています。市場規模の内訳から推察すると、ネスレのような食品企業か、製薬企業かもしれません。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第19号~

2015年11月18日 水曜日

今回も「事業と社会的価値」について考えてみたいと思います。

 

インターネットで「CSR」を検索したところ、2014年1月8日製薬協で行われた講演会の議事録を見つけました。演者は武田薬品の方で、タイトルは「CSV(Creating Shard Value)と統合報告~CSRの新潮流~」です。製薬業界でも既に取り組まれていることが伺えます。

 

さて、前号でお伝えした「CSR」と「CSV」の違いは何でしょうか。

 

日本において、「CSV(Creating Shard Value):共通価値の創造」という言葉が企業に浸透し始めて2~3年。もともと、2006年にスイス企業ネスレのピーター・ブラベック前CEOが打ちだし、ハーバードビジネススクールのマイケル・ポーター教授が提唱した経営モデルです。

 

この言葉は、日本で最も浸透したと見られています。理由は、「CSR」はコストセンターと見られる一方、「CSV」はビジネスに直結する(売上が上がる)と解釈され、日本の経営者に受け入れられたのではないかと学識者は分析しています。また、CSR活動を経営陣に理解してもらえない担当者たちが、苦肉の策でCSVを提案したこともあります。

 

「CSV」の始まりは、ネスレが自社のサステナビリティ(持続可能性)を考える上で打ちだした枠組みです。積極的に社会のニーズに対応し、社会的課題の解決を目指すという点で「攻めのCSR」や「ソーシャル・ビジネス」と呼んでも良いという意見もあります。なかには「CSRからCSVへ」「CSRはもう古い」と言い切る経営コンサルタントもいるそうですが、まだ大方の賛同は得られていないようです。

 

それでは、いくつかの文献から読み取った定義をご紹介します。

 

【CSR/CSVの定義】

1.「社会的課題の解決」と「経営的成果」の両方を目的していること。

2.企業内で完結せず、専門家、大学やNGO/NPOなど外部と「協働」であること。

3.取り組みを通じて、企業が自社のファンや「未来の顧客」を創造し、企業価値やブランド価値を高めていけるものであること。

 

1は、さまざまな社会のニーズやウォンツに対応し、自社の経営資源や強みを活かして社会的課題を解決していくことです。社会的課題とは、人権、環境、温暖化、貧困、食糧、教育、格差、障害者、ダイバーシティなど、ありとあらゆる課題を指します。

 

2については、自社だけの活動におさめずに、外部他者との協働(パートナーシップ、オープン・イノベーション)を心がけます。「社会的課題」は社会に存在することから、優れた知見を持つ専門家がいた方が良いからです。

 

3にあるように、企業側から見たCSR活動の最大の目的は「企業価値を高めること」です。これを社会からの視点で見ると、「社会的課題の解決のために企業サポートを得る」ことになります。

 

【CSRとCSVの関係性】

「CSRはルール、CSVは競技」と専門家は定義しています。

好むと好まざるとにかかわらず、国際レベルで決められた以上、世界で戦うには日本企業だけが無視することは許されません。企業が持てる力を最大限に発揮しパフォーマンスを競うには、ルール(CSR)を無視したのでは競技(CSV)は成り立たないでしょう。つまり「CSR」と「CSV」は表裏一体の関係にあるということです。

 

次号は、事例も交えてお話させてください。

果たして、企業の最大使命は如何に。引き続き、皆さんと考えて参りましょう。

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第18号~

2015年10月28日 水曜日

今号から数回にわたり、事業を通じて社会的課題を解決する活動について考えてみます。これは、生命関連産業に属する製薬業界とも通じることでしょう。

 

昨今、日本の大手企業でも、社会貢献事業を積極的に推進しているのをよく目にします。ホームページにも事業の様子が趣向をこらしてリポートされています。これがCSR(Corporate Social Responsibility)です。

 

Wikipediaには、【CSR:企業が利益を追求するだけでなく、活動が社会へ与える影響に責任をもち、あらゆるステークホルダー(利害関係者:消費者、投資家等、及び社会全体)からの要求に対して適切な意思決定をすることを指す。日本では慈善事業(いわゆる寄付、フィランソロピー、メセナ)と誤解・誤訳されることもある。】とあります。

 

先日、健康人事委員会主催で、人事の方々とCSRに関する情報交換会を行いました。経営理念、事業戦略、組織人事戦略を中心に展開し、様々な観点から意見が交わされました。企業が社会に与える影響として特に印象に残ったのが、「高負担」で「高福祉」を支える北欧の国々で活躍する企業です。

 

その中でも身近に感じて頂けるのは、スウェーデンの企業でしょうか。家具のイケア、自動車のボルボ、ファッションのH&M社が提供する製品は、既に私たちの生活に定着しています。先日2人の日本人が見事受賞したノーベル賞を産み、育んでいるのもスウェーデンです。

 

今回はスウェーデン流にポイントを絞ってお話しを進めます。

 

まず始めに国に関する基本情報です。

正式な国名は「スウェーデン王国(Kingdom of Sweden)」。現在の王室は法的には儀礼的な存在ですが、国民にとってはそれ以上の意味をもつ、国父・国母的な存在であると言われています。

 

地理的には、北ヨーロッパのスカンジナビア半島に位置し、ノルウェー、デンマークとともに立憲君主制で議員内閣制を取り入れています。総面積は約45万k㎡で日本の約1.2倍ですが、人口は神奈川県とほぼ同じ934万人にとどまっています。

 

首都のストックホルムは南部にあるとはいえ北緯59度(札幌は43度)で、北部のラップランドは北極圏に入る寒さ厳しい国です。

 

経済面においては、二つの特長があります。

一つ目は、政治の歴史的背景から高福祉国家政策を基盤に、自由・平等・共生をベースに自立や独創性を大事に育んで行く風土が醸成されています。各企業においては企業理念や社員を大切にする人事組織ポリシーが明確にされています。

 

二つ目は、アイデンティティを尊重し、デザインや品質にこだわったクオリティ重視の価値を創出し、グローバル化を積極的に進めていることです。

 

スイスにあるビジネススクールの国際経営開発協会(IMD)の発表によれば、2013年度の国際競争力番付では、日本の24位に対してスウェーデンは4位となっています(2014年法人税率。日本37%:スウェーデン22%)。

 

さて、製薬業界はどうでしょうか?

「疾病の軽減という社会課題にかかわり、結果として収益を得ているのだから社会的価値を創造している!」「事業を行っているだけで、CSRを実践している特別な産業だ!」という声が聞こえてきそうです。

 

スウェーデン企業と同じく、国民も社員も大切なステークホルダーとして、一人一人のQOL向上のために労を惜しまない時代が到来するとすればどうでしょう。

 

これからの製薬業界は期待の裏返しとして、他の産業よりも厳しく、一層困難な課題にチャレンジしているのか?と、より広範囲な社会的影響力が求められるように思います。

 

次回も、当該テーマについてお話を続けたいと思っています。

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第17号~

2015年10月7日 水曜日

わたくしどもは「元気で健康な社員は、企業成長の源泉です!」を事業理念に、様々な活動を行っています。

 

最近取り組んでいる大きなテーマは、以下の2つです

・12月に義務化される「ストレスチェック制度」(心理的な負担を把握する検査)

・若手社員の離職防止(モチベーション向上対策含む)

 

■社員に対する諸制度は、何を目的に実施されるのか

 

「人事として社員にどこまで施策を行えばよいのか」というご質問を人事の方からよく受けます。

 

制度の目的はもとより、重要なのは実施していく過程を通じて企業風土(文化)が醸成されることです(※既に産業保健関係の研究者が実証を試みています)。

 

逆説的ですが、会社としてステークホルダー(株主、お客様、社員)に果たしたい責務があればこそ、存続させる意味がある、と言われ始めています。

 

責務を考察してみると、経済的責務~法的責務~倫理的責務~裁量的責務と4段階でステップアップしていきます。

 

■人事の課題が経営課題に直結する

 

健康人事委員会としては、人事の課題が経営課題に直結するケースが多くなってきたと感じています。

 

経営課題の4段階について解説します。

 

1) 経済的責務【ECONOMIC RESPINSIBILITIES】

社会のニーズに応える製品・サービスをつくりだし、資本の確保と事業継続に必要な水準の利益を実現しながら供給・販売すること。その活動を通じた納税と雇用創出。企業にとって最も基本的な社会責務。

 

2) 法的責務【LEGAL RESPINSIBILITIES 】

社会の定めた法制度や規制の枠組みのなかで経済活動を営むこと。

例:労働関連法令、環境規制、知的所有権法令等の遵守

 

3) 倫理的責務【ETHICAL RESPINSIBILITIES 】

法的水準を超える倫理的要請。

例:フェアトレード、労働衛生環境のさらなる整備、適正な給与水準、カウンセリング、食事提供など

 

4) 裁量的責務【DISCRETIONARY RESPINSIBILITIES 】

個々の企業の裁量・自発的選択に委ねられ、参画しなくとも非倫理的とは見なされない。

例:社会課題の解決を目指す営利事業の選択、雇用創出を目的とした製造現地化や販売網構築、社会的価値の高い製品サービスの購買等

 

さて、皆さんの会社はどのステージにありますでしょうか?

これからご転職される方は、このような観点から企業分析をされることもお勧めします。

 

次号以降も、何回かに分けて、生命関連産業に属する製薬業界とも縁の深そうな「社会的価値」と「経済的価値」について考えてみたいと思っています。

 

ハロウィーンを過ぎると、2016年の声が聞こえてきますね。時の過ぎるのは早いものです。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第16号~

2015年9月9日 水曜日

8月の猛暑さえ、今では懐かしい季節になってきました。

今号では、本年度からスケジュールが変更になった就職活動と若手社員の離職についてお伝えしたいと思います。

 

まずは、就活という言葉が一般化した就職活動についてです。

製薬業界で働く多くの皆さんも、一度は経験されたであろう就職活動(就活)。毎年、議論になるのは、学生の学業と就職活動の両立についてです。つまり、いつ企業側が内定を出し、いつ学生は就職活動を終わりにできるのか、の鬩ぎ合いです。

2015年度は、例年の日程が変更され、会社説明会の解禁が3月、8月から本試験開始(内定出し)と協定で決められたのです。この協定は、経団連(日本経済団体連合会)の就職協定に基づくものですが、この協定を守るか守らないかで、企業は大きく2つのグループに分かれることになったようです。

 

ひとつは協定を遵守せず、3月解禁とともに試験を開始したグループ。こちらは5月の連休前後で内定を出し、60日間程かけて選考活動を行った模様です。

 

もうひとつは協定を守ったグループ。こちらは4月の中旬から5月の初旬くらいに採用を始め、8月に内定を出します。活動は100日と長くなりました。

 

皆さんも、先輩社員としてグループディスカッションや面接にかりだされる事もあったのではないでしょうか。今後の予定としては、10月1日の内定式に向けて、人事採用担当者は、痺れる時期を過ごすことになるわけです。

 

そして、そんな苦労(長い学生さんで、大学3年夏からのインターンシップ活動含めて約1年間)を重ねて内定を獲得した新入社員が、初めて勤務した会社をやめることになる事象が社会問題化しています。皆さんは、大卒者が3年以内に離職する割合がどの位か、想像がつきますか?

 

昨年11月に厚生労働省から発表されたデータから、就職後3年以内に仕事を辞めた人の割合が32.4%で前年の卒業者と比べて1.4%増加という結果です。なんと、せっかく入った会社を3年で辞めてしまう人が、3分の1もいるというのです。

 

理由のトップ3は、

1)労働時間・休日・休暇がよくなかった

2)人間関係がよくなかった

3)仕事が自分にあわない

です。

 

振り返ると2000年代初め以降、若者の雇用問題が政策課題として上がり続けていますが、往々にして「若者に問題がある」と考えられがちであり、職業観・就業観を養うためのキャリア教育やインターンシップの実施、若者と採用意欲のある中小企業との接点の作り方、などに焦点が当てられてきたと思います。

 

しかしながら、上記の「労働時間・休日・休暇」が離職理由のトップであるなら、若年者雇用対策において「働く環境」の問題は、最も重視するべきではないでしょうか。

 

一昨年のデータではありますが、厚生労働省が「若者の使い捨てが疑われる企業」を対象とした重点監督を実施し、5111の事業所に対する重点監督の結果、4189事業所(81.9%)に何らかの労働基準関係法令違反があったことが公表されています。そこでは、「違法な時間外労働」「賃金不払い残業」などの実態が数多く報告されています。

 

それらの結果を受けて、今年の7月には、「過労死等の防止のための対策に関する大綱」が閣議決定されました。「過労死等がなく、仕事と生活を調和させ、健康で充実して働き続ける社会」が目指されています。

 

健康人事委員会においても、若い世代の方々に

1)時代にマッチした教育・研修の情報  2)企業の職場環境に関する情報

3)就職・転職・採用に関する情報    4)QOL向上を目指す生活情報

のご提供を目指して行きます。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第15号~

2015年8月19日 水曜日

2015年も早いもので、あと4ヶ月少々になりました。以前よりお伝えして参りましたストレスチェック義務化スタートまで3ヶ月です。皆様がお勤めの会社やこれからご転職されようとしている会社でもそろそろ本格的な準備に入られていると思います。その前にマイナンバーの作業が片づいていればですが。

 

どちらにしても人事部門の方々は、年末に向けて相当多忙な時期を迎えることになります。余計なお世話ですが、ご転職活動中の皆様におかれましては、企業人事の年間予定を頭に入れて動かれる事をお勧めします。

 

さて、本日のテーマは「過労死の防止」についてです。労働安全衛生法の遵守を考える上で、そして衛生委員会でも主たる議題になる残業やハラスメント問題を考える上でも避けて通れない問題です。

 

先月24日には、「過労死等の防止のための大作に関する大綱」が閣議決定されました。

 

まずは、今回の大綱が閣議決定された背景(現状と課題)です。

1) 労働時間等の状況

2) 職場におけるメンタルヘルス対策の状況

3) 就業者の脳血管疾患、心疾患等の発生状況

4) 自殺の状況

5) 脳・心臓疾患及び精神障害に関わる労災補償等の状況   

 

そして、今回発表になった過労死等の防止のための対策の基本方針です。

1) 過労死等は、その発生要因等は明らかでない部分が少なくなく、第一に実態解明のための調査研究が早急に行われる事が重要。

 

2) 啓発、相談体制の整備、民間団体の活動に対する支援は、調査研究の成果を踏まえて行う事が効果的であるが、過労死等防止は喫緊の課題であり、過労死等の原因の一つである長時間労働を削減し、仕事と生活の調和(ワークライフバランスの確保)を図るとともに、労働者の健康管理に係る措置を徹底し、良好な職場環境(組織風土を含む)を形成の上、労働者の心理的負荷を軽減していくことは急務。また関係法令等の遵守の徹底を図る事も重要。

 

3) 将来的に過労死等をゼロとすることを目指し、平成32年までに「週労働時間60時間以上の雇用者を5%以下」、「年次有給休暇取得率を70%以上」、平成29年までに「メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合を80%以上」とする目標を達成することを目指す。

 

4) 今後おおむね3年を目途に、全ての都道府県でシンポジウムを開催するなど、全国で啓発活動が行われるようにするとともに、身体的、精神的な不調を生じた労働者誰もが必要に応じて相談できる体制の整備を図ることを目指す。

以上です。

 

私ども健康人事委員会が特に目をつけたのが、4)です。

啓発活動の中に、「教育活動を通じた啓発」という記述があり、若い頃から労働条件をはじめ、労働関係法令に関する理解を深めることも重要であり、学校教育を通じて啓発を行っていくことを指針としています。

 

具体的には大学・高等学校での実施を明文化。公務員に対する周知・啓発等の実施も盛り込まれています。上記内容からも、厚生労働省の本気度合いが伝わってきます。

 

塩崎厚生労働大臣は、閣議決定後の会見で記者の質問に対して以下の通りコメントされました。

 

(記者)今、過労死の大綱の話がありましたが、一方で今国会には労働基準法の改正案が提出されています。これに含まれる高度プロフェッショナル制度は、労働者の方などから長時間労働を助長するのではないかと言った意見も根強くあります。これについて、大臣としてはどのようにお考えですか。

 

(大臣)まず、今回の労働基準法等の一部を改正する法律には、様々な施策が新たに示されております。例えば、働き過ぎの関係で言いますと、中小企業における月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率の引き上げ、現在の25%から50%に引き上げることにしております。それから年次有給休暇の取り方でありますが、これについても5日は確実に取得できるというか、会社の方から指定するという仕組みを初めて作るということでございまして、そういったことも多々入っていることをまずご理解賜りたいと思います。その中で多様な働き方の実現の一つとして、この高度プロフェッショナル制度の創設が盛り込まれておりますが、これについては、健康確保のための十分な措置を使用者に求めるということが明記されている法律でもあるわけでして、今回の大綱と同じ方向を向いている法律というふうにお考えをいただければと思います。

 

「ダイバーシティ(多様性)」と「ワークライフバランス(仕事と生活の調和)」は、これから個人と組織が真摯に向き合っていく必要がある重要なテーマです。

 

MRの皆さんは、これから何を大事にして、ご自身のキャリア開発に臨まれるのでしょうか。皆さんのキャリアビジョンにマッチする組織風土を有する会社とは、どこなのでしょうか。

 

それでは、また次号でお会い致しましょう。

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第14号~

2015年7月29日 水曜日

先月、私ども健康人事委員会も事務局となり、一般社団法人日本ヘルスケア産業振興協会の主催で「企業と社員を取り巻くストレスを考える」シンポジウムを開催致しました。

 

基調講演は、ストレス学の租であるハンス・セリエ博士(ハンガリー系カナダ人の生物学者)に師事され「性格とストレス」を研究し、FFS(Five-Factors and Stress)理論を提唱された小林恵智博士と企業の産業医を経験され、経営学を学び、医学博士となり、現在、北里大学医学部公衆衛生学の助教である江口尚博士です。会場となった東京丸の内ビルディングカンファレンスルームは、定員の50名を超える参加者をお迎えして、18:30から20:30過ぎまで、シンポジウムは続きました。

 

今号は、シンポジウムの報告最終回です。3番目のセッションは、小林 惠智博士と江口尚博士によるディスカッションでした。モデレーターは、共催の(株)ヒューマンロジック研究所 代表取締役古野俊幸氏です。古野氏による質問に対して、2人が答えるという形式でディスカッションが行われました。

 

ディスカッションから、印象的だったやりとりをここで幾つかご紹介します。

 

--古野氏

ストレチェックの結果によって処遇が変化することを嫌い、検査を受けない人も出るのでは?

 

小林博士>

問題の根源は、経営者との信頼の築き方にあるのではないか。

信頼を寄せるポイントは、個々人の行動様式によって以下の2つに大別できる。

・人間的に信頼できるのか

・経営手腕を信頼できるのか

経営層の考える理想の組織像によってどちらにでも振れる。メタファ的な回答になるが、それこそ組織を構成する人間の組み合わせ次第で、結果に違いも生まれるのではないか。

 

--古野氏

ストレスチェックの結果を集団サマリーでみる意義はどこにあるのか

 

江口博士--

・集計データから平均を出せば、見やすくなり全体をつかめる

・平均値をベースに改善を行うのが医学的なセオリー

・平均値にも会社ごとにバラツキがある

・「組織の中の人=個人」の感覚と集団サマリー結果は案外と近い

・問題は「どうしてそうなっているのか」を質問しても回答がないこと

・結果から改善案を立案し、PDCAを安全衛生委員会で行うのがベター

・多くの会社の衛生委員会事務局は人事総務が関わっているので、組織改善につなげていけるかもしれない

 

--古野氏

ストレスチェックの結果をうけての個別対応はどうしたらいい?

 

小林博士>

・「個別の状況」と「平均値データ」の2つを見比べて対応を考える

・対応とは言え「そもそもどうして対応するのか」を組織で定義しなくては

・分析と解析は違う

・解析は解釈なので、まずは「価値観」が必要

・「いい会社とは?」への回答は、個々人によって違う

・自分たちにとっての「いい会社」「いい状態」をきちんと決めなきゃいけない

・その上で「抜本的な改革」なのか「対処療法的な改善」なのかの選択とロードマップがある

 

江口博士--

・現場は産業医の考えに左右されることが多い

・担当の産業医の考えを「そのまま受け入れるか」の判断は会社の価値観

・いずれにせよ「健康」と「経営」を繋いでいく時代になりつつある

 

そもそも「取組む意義」や「個別対応を行う際のポリシー」がなければ、対処療法どころか場当たり的な対応になりそうですね。ポリシーがあるからこそ、今後の組織戦略をどうするのかを考える機会がつくれると言えます。

 

江口博士の研究活動では、調査票の提出を社員にお願いするケースがあります。ただし拒否する社員が多数を占める会社が案外多いとか。それは個人情報(状況)を上司に知られることで、不利益をこうむる可能性があると考えているからではないでしょうか。こうした気持ちを抱かせてしまう企業文化であること自体が課題の1つかもしれません。採用広告で「フラットで話しやすく、風通しが良い会社です」というコピーをよく目にしますが、本当にそうした風土の会社がどれだけあるのか、一度見なおしたいものです。

 

また「個人情報保護の機能がきちんと運用されているかはとても重要」と江口尚博士は言います。例えば、産業医との面談で「会社には言わない」という前提があるのに、報告された証として人事部が本人に通知を出してしまうケース。これでは組織と個人の信頼関係が崩れてしまうばかりか、信頼関係をつくること自体を諦めてしまうことに成りかねません。

 

組織への信頼がない会社は「ストレスチェックの義務化」を果たせないだけでなく、顧客からの支持を得ることも難しいでしょう。それが組織の価値観であるからです。結局は小林英智博士が指摘する「トップが変わらなければ組織はかわらない」ということかもしれませんね。

 

戦略的に組織作りを考えられれば、未来は大きく変化します。その視点を持ち、経営トップに訴え、動かすことができるのが人事部門です。

 

組織の未来を考えた時に「どんな組織にしたいでしょうか?」「10年後に果たしてあなたの組織は残っているのでしょうか?」最後にこんな問いかけが会場に対して行われました。

 

「企業と社員を取り巻くストレスを考えるシンポジウム」で行われた各セッションの内容をお伝えしました。「ストレスチェック義務化」をきっかけに、体制をどう築こうか各社が考え始めています。各社の計画には思考行動様式や、価値観の輪郭があらわれます。

 

製薬メーカー各社でも、2015年12月以降「ストレスチェック」は義務化されます。

 

これまで3回のレポートを通して、MRの皆さんが「個人と組織の最適な関係をどのように築かれたいか」を考える際に少しでもヒントになれば嬉しく思います。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第13号~

2015年7月8日 水曜日

先月、私ども健康人事委員会も事務局となり、一般社団法人日本ヘルスケア産業振興協会の主催で「企業と社員を取り巻くストレスを考える」シンポジウムを開催。会場となった東京丸の内ビルディングカンファレンスルームでは、定員の50名を超える参加者をお迎えして、18:30から20:30過ぎまで続きました。

 

前号でお伝えした、基調講演の第一部は、ストレス学の租であるハンス・セリエ博士(ハンガリー系カナダ人の生物学者)に師事され、「性格とストレス」を研究し、FFS(Five-Factors and Stress)理論を提唱された小林恵智博士。

 

そして、基調講演の第二部は、企業の産業医を経験され、経営学を学び、医学博士となり、現在、北里大学医学部公衆衛生学の助教である江口尚博士です。

 

今号では、北里大学医学部江口博士の講演内容「ストレスチェックを活用したメンタルヘルス活動」をお届します。

 

企業の産業医を経て、MBAを取得。現在北里大学医学部公衆衛生学で、ストレスチェック制度をはじめ健康投資と企業価値向上の因果関係について研修をされている見地からの話が中心でした。

 

実際に、現在組織風土や健康への投資と企業収益性の研究に取り組まれているとのことで、ストレスチェックを形骸的にやるのではなく、より経営層が関与して行う事で、よりよい会社運営を目指すことができる、という観点はとても印象的でした。

 

冒頭まず、ストレスチェックの基本的な考え方が講義され、ストレスチェック/メンタルヘルス疾患予防の段階として

・一次予防 メンタルヘルス不調にならないようにする施策立案と実行

・二次予防 メンタルヘルス不調になっている者を見つけ、治療を行う

・三次予防 メンタルヘルス不調が治った人が再発しない施策を行う

という総合的な取組のなかで、今回のストレスチェック義務化においては一次予防に厚生労働省が重点を置いている、との話がありました。

 

つまりストレスチェック制度は、メンタルヘルス不調者を発見することや、メンタルヘルス不調の再発防止だけでなく、”ストレス状況の改善及び、働きやすい職場の実現を目指すもの”だそうです。未然防止は当然として、環境を整えることで、生産性を向上させることが目的だということです。

 

メンタルヘルス不調が発生するのは個々人の責務ではなく、環境にも課題があるということが解っています。同じ仕事でも周囲の環境、サポートで人の反応は変化します。では一次予防として“どうすればいいのか?”という疑問に対して、江口博士は研究をもとに次のような取組を考えています。

 

1.企業理念はどうなっているのか

2.組織風土はどういうものなのか

3.職場の一体感はどうなっているか

 

企業理念とは、多様化する職場で共有された前提を意識的に構築する概念。組織風土は「直接的、間接的に知覚され、モチベーション及び行動に影響をおよぼすと考えられる測定可能な一連の仕事環境の特性」として定義されています。

 

組織風土が健康に与える影響について江口博士は研究をされていますが、まずは従業員の事を考えた企業理念の浸透が重要なポイントになり、次に良い(とされる)企業理念と一体感のある職場作りが必要になるといいます。企業理念と組織風土の研究でも、裏付けがされてきているとのことで、こうした環境の会社で社員が仕事ができる組織では、メンタルヘルス不調者はとても少ないというデータがでているそうです。

 

またストレスチェック制度は「義務だからやらなければいけない」という姿勢よりも、「会社の経営状況をよくするために行うもの」と経営層が認識していく事が肝心であるといいます。単に人事部や総務部が、健康診断の1つの項目と考えて行うのではなく、経営層が前面に関与することでよりよい結果を生みます。よりよい結果とは、企業価値を上げる、経営状況を向上させるきっかけになるという意味です。

 

ストレス状態を把握することで、企業理念や職場風土など、あらゆる要素を根本的な部分から改善すること、改善を検討することが可能になります。その結果、メンタルヘルス不調者を減らすことができ、且つ良好な経営を行えると認識することが重要だと江口博士は言います。

 

ストレスに関する研究の現場では、メンタルヘルス不調者に対する対処療法よりも根本的なところに着目が集まりだしているそうで、そもそも出さないために、経営理念や経営そのもののコアな部分への取組と因果関係の研究が始まっているそうです。

 

コアな部分への取組を開始するには、まず経営層と人事総務部門、産業医、保健師がきちんと情報共有をし、円滑な運用を準備していく事から着手する必要があり、その結果、意味のあるストレスチェック体制ができるのではないかとのこと。

 

その運用を法的に定められているように「衛生委員会で運用」する、つまり 個人の問題ではなく、組織の課題として捉えて取り組むとかなり違うとのことでした。

 

『江口博士のお話をきいて』

ストレスチェックという名称だけでは、その真意には気づかないものですね。12月からのストレスチェックで、過ストレス状態になっている人を見つけ、治療し復職しやすい環境をつくる事は重要です。しかし未然防止として、「全体のストレス状況はどうなっているのか」「どうして、いまの状況になっているのか」という因果関係を探り、改善し続けていかなければ、メンタルヘルス不調者が出続ける可能性がありますね。

 

例えいまはゼロでも「どうしてゼロなのか」を把握できていなければ、それは「たまたまの結果」としてのゼロかもしれません。経営層が主体となり、根本要因を探り、(あるいは把握する仕組みをつくり)、解決することが経営改善。そういう視座で捉えることができれば、ストレスチェックの導入も「せっかくやるんだったら、根本から改善しよう」という取り組み姿勢に変化するかもしれませんね。

 

以上で2回目の報告を終了します。次回、シンポジウム報告の最終回となりますが、楽しみにしていてください。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第12号~

2015年6月17日 水曜日

先日、6月12日(金)私ども健康人事委員会が事務局を務め、一般社団法人日本ヘルスケア産業振興協会の主催でシンポジウム「企業と社員を取り巻くストレスを考える」を開催致しました。

 

基調講演の演者は、小林恵智博士と江口尚博士です。

 

小林博士は、ストレス学の租であるハンス・セリエ博士(ハンガリー系カナダ人の生物学者)に師事。「性格とストレス」を研究し、FFS(Five-Factors and Stress)理論を提唱。その理論は、現在、企業組織の改善と生産性向上に活用されています。

 

また、江口博士は、企業の産業医を経験され、経営学を学び、医学博士となり、現在、北里大学医学部公衆衛生学の助教として活躍されております。

 

会場となった東京丸の内ビルディング・カンファレンスルームは、定員50名を超える盛況で、18:30から20:30過ぎまで熱気に包まれました。

 

今号から3回にわけて、各セッションの要旨をお伝えしていきます。

 

第一部では、そもそも「ストレス」とは何か、と小林博士から問題提起がなされました。

 

・ストレスは外的な圧力のこと

・ストレスには「肉体的ストレス」と「心理的ストレス」がある

・ストレスマネジメントとは、ストレスをゼロにするのではなく活用すること

・会社はメンタンルヘルス不調者をなくしたいの?復職をスムーズにしたいの?

・ストレスマネジメントは個人の問題ではなく、組織の課題と捉えて取り組む

・ストレスチェック義務化は1次予防が目的

 未然防止はもとより、働きやすい環境を整え生産性を上げることを目指す

・ストレスが掛かると何が起きるかを理解しておく

 トップが変わらなければ組織は変わらない

・(社内でも)競争させるのか、それとも共創なのか

・自分の情報を出しても損にならないことを企業文化として根づかせる

・目の前の人を救えない会社が、どうして社会を救えるのか

・戦略的に組織作りを考えているのか

・単なる健診の一環としてのストレスチェックなら意味がない

 

本題のポイントを記します。

 

・ストレスがなければ進化は無かった。適度なストレスは成長と発展を与える。

・問題なのは過剰なストレス、過小なストレス。

・外圧を受けて感じる気持ちが内圧。外圧と内圧を受けてどう反応するか=個人の解釈。

 解釈(=価値観)に即した対策を、発病しているか診断し、休ませ、復帰の機会を与えると考えがち。本当に大事なのは、会社と各従業員がどうあれば幸せなのかを追求すること。

・一例として、ルートセールスに適している人と新規開拓に適している人が存在する。この個性は大きく異なる。ルートセールス型で成功した上司と、新規開拓型の部下がチームになったと想像する。上司は自分の成功パターンを部下に押しつける。成功パターンの違いに目を向けようとしない。つまり自らの成功パターンを相対的なものではなく普遍的なものだと勘違いする。結果、上司の成功体験が部下の成功に繋がらない。部下には過剰なストレスが掛かる。まずは自分の思考行動様式の傾向を知ること。

・ストレスは思考行動様式に大きく関わり、感じ方は人によって全く違う。

例えば長時間労働の問題がある。やりたくてやっている人にとっては、長時間働くことは心地よさになる。ただし、そうではない人もいるということを理解しておかなければいけない。

・企業がすべきことは、発病する前に互いに助け合える組織編制を行う事。

・過剰ストレスを発生させない環境が重要(過少も良くないので)。

適度なストレスを発生させ、組織生産性を上げる最適な組織やチーム編成を行うこと。適切なストレスが成長の起爆剤になる。

・改革型に改善を要求し、改善型に改革を期待するから無理が生じる。

・目的と目標は違う。戦略概念と戦術概念の違いを理解しておくこと。

・ストレチェック制度が義務になる。

義務化をうけて、企業は「CSR的な行動」をしたいのか、労働を「適正」にマネジメントしている会社です、とPRしたいのか。自分たちが「どういうことを言いたい会社なのか」をもっと思考して明確にする

・会社のために、個人のためにという二元論的な思考ではない時代

・競争させたいのか、共創したいのか。

ストレチェック義務化を組織戦略を考えるきっかけにする

 

最後に、健康人事委員会の所感です。

まず重要なのは、ストレスチェックをする意義をはっきりさせること。言葉の定義や、自分たちのありたい姿を明確にし、定義をきちんとつくること。そのうえで「目的に向かって行動を始めることが重要だ」と強調されていたのが、とても印象的でした。

 

ストレス・ゼロを目指すのではなく、社員個々に向け、適切で適度なストレスがかかる状態に組織を編成することが重要であり、その適切性を知るには「個人の価値観や思考行動様式」を知らなければいけない。この様に、マクロの視座からミクロ視点にフォーカスしていくこと、つまり複眼を常にもつことの必要性を感じました。

 

これはリスクマネジメントでも同様のことが起きがちだなぁと感じたのですが「メンタルヘルス不調者をださないために、ストレスをゼロにする」という発想にそもそも無理があり、適度なストレス環境をいかに維持していくのか、が成長の源泉になる。というのはとても興味ふかい視点でした。そういわれれば「ストレスとはネガティブなもの」という思い込みでいろいろ考えている自分にも気づいた話でした。

 

次号は、北里大学江口先生の講演内容をお届します。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第11号~

2015年5月27日 水曜日

健康人事委員会では「元気で健康な社員が、企業成長の源泉です」をスローガンに、様々な企業様のお手伝いをさせて頂いています。

今号は、「キャリア」とそれを育む「環境」(職場)についてお話させて頂きます。

 

私どもでは「キャリア」(能力)を、(知識+スキル+経験)×姿勢と捉えています。その中でも、姿勢を上げるために出来ることとして、心の状態を整える大切さをお伝えしています。

 

人材開発の世界では、「モチベーションを維持する」という表現が良く使われます。モチベーションの低下状態が続くと、メンタルの不調から不全へ悪化してしまいます。つまり、キャリアアップを果たすには、メンタル不全を回避しなくてはなりません。

 

メンタルに影響を与えるのはストレスです。ストレスを上手くマネジメントできる姿勢が備われば、知識、スキル、経験を押し上げられると考えています。

 

次に、「キャリア」が育まれる「環境」(職場)についてお話します。

組織マネジメントを考える際、コンサルティングファームで用いられるSを頭文字にした7つの項目から成り立つ「7S」というフレームワークがあります。

 

1) Strategy(戦略)

目標達成への構想・作戦、計画・資源配分の方針、定性・定量双方での目標 など

 

2) Structure(組織)

組織構造・連携、意思決定から実行の流れ、行動に最適な体制、責任と権限の範囲、情報の流れ など

 

3) System(システム)

情報伝達や共有のシステム、業務フロー、戦略遂行プロセス、基幹システム、行動を加速する仕組み、評価・人事制度 など

 

4) Skill(スキル)

組織の持つ技量、あるべき行動を実践できる能力、他社より優れている技術 など

 

5) Staff(人材)

組織を構成する人材の質・傾向、個人の力量やチーム力、あるべき行動に必要な人材の資質、適材適所の配置や要員数 など

 

6) Style(スタイル・社風)

企業の風土・文化、リーダーシップのスタイル など

 

7) Shared Value(価値観)

社員共通の価値観、組織のビジョン、組織が考える大事なモノ、組織の存在意義、経営の信念、行動と判断の拠り所・良し悪しの判断基準 など

 

MRの皆さんは、これまでどのような「環境」(職場)で「キャリア」(能力)を育んで来たでしょうか?

 

ご自身のキャリアを棚卸される際には、要素分解した様々な指標から「強み」と「弱み」を分析してみましょう。

 

その上で転職するかしないか、するのであればどのような「環境」(職場)が理想なのかを、弊社キャリアコンサルタントのアセスメント並びにアドバイスを加味して選ばれることをおすすめ致します。

 

「最終的な判断が下せません」というご意見も、自分や家族の将来を考えれば当然のことです。だからこそ私共のキャリアコンサルタントは、拙速な転職を促すことなく、皆さんと息長く向き合わせて頂いています。

 

今回ご紹介したスパイスを少々振りかけることで、これからのキャリアデベロップメントに繋げて頂けるなら、嬉しい限りです。

 

それでは、また次号でお会いしましょう。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第10号~

2015年4月30日 木曜日

前号でお伝えした内容と関連しますが、私ども健康人事委員会で直近多くの方々からお問い合わせを頂く「ストレスチェック制度」についてお話させて頂きます。

 

下記は、前号の本文です。

「昨年6月に閣議決定して、本年度順次施行される労働安全衛生法の改正については、以下の6項目が盛り込まれることになりました。」

(1)化学物資管理のあり方の見直し

(2)ストレスチェック制度の創設

(3)受動喫煙防止対策の推進

(4)重大な労働災害を繰り返す企業への対応 

(5)外国に立地する検査機関等への対応 

(6)規制・届出の見直し等 

 

この改正案を受けて、4月20日に厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課産業保険支援室主催で、「改正労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度について」という説明会が省内会議室で3時間にわたって行われました。参加者数は300名強です。

 

内容としては大きく6項目、制度導入前の準備、ストレスチェックの実施、面接指導の実施、集団ごとの集計・分析、不利益な取り扱いの防止、プライバシーの保護、その他の留意事項でした。

 

そしてストレスチェック制度導入を積極的に行うことも含めて高い安全衛生水準を維持・改善をしている優良企業を認定する制度の説明が合せて行われました。

 

そもそも「ストレスチェック制度」が義務化された背景からお話します。まずは、日本における自殺者数が約3万人のぼり(交通事故で死亡される方は年間5000人程で毎年減少傾向にある)、しかも働き盛り世代の死因の1位になる現状があることです。次に精神障害等の労災補償状況が、請求・認定件数ともに高水準で推移していることです。毎年、過去最多を更新する状況が続いています。そして、ストレスチェック制度義務を法制化した労働安全衛生法の質を高める目的です。今までは、身体の健康や時間外労働に焦点が当たってきましたが、それだけでは解決できない課題が職場内で顕在化してきたことがその理由です。最後に、メンタルヘルスケアに取り組んでいる事業場の割合が増えているものの依然として取り組みが進まない企業も多く、総合的なメンタルヘルス対策の促進が必要だと考えられたからです。

 

次にストレスチェック制度のポイントを簡潔にご説明します。

 

1)従業員の心理的な負担を把握するため、医師・保健師等による検査(ストレスチェック)の実施を事業者(会社)に義務付けられました。ただし、従業員50人未満の事業場については当分の間、努力義務となりました。ここで注意しなければならないのは、各職場(本社、営業所、工場など)毎で在籍する社員の数が50人を超える場合、ストレスチェックを個別に行わなければならないということです。

 

2)ストレスチェックを実施した場合には、事業者は、検査結果を通知された従業員の希望に応じて面接指導を実施して、その結果、医師の意見を聴いた上で、必要に応じて、作業の転換、労働時間の短縮、職場の異動など、その他の適切な就業上の措置を講じなければならないことになりました。

 

3)事業者は、面接指導の結果に基づく医師の意見を衛生委員会もしくは、安全衛生委員会または、労働時間等設定改善委員会への報告等のけ季節な措置を講じなければならないことになりました。

以上です。

 

皆さんの職場には、何人のメンバーがいらっしゃいますか?

50人以上の職場にお勤めの方は、健康診断と同じく、このストレスチェックを受診されることを会社から広報されると思います。義務化スタートが12月1日なので、殆どの方は、来年から受診されることになるはずです。今回の労働安全衛生法改正の条文では、社員の皆さんに受診義務はありません。しかしご自身のセルフストレスチェックのため、働きやすい職場環境を創っていくためにも、積極的な参加をお勧めします。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第9号~

2015年4月8日 水曜日

新年度を迎え、新しいスーツに身を包んだ新入社員の姿を多く見かけるようになりました。誰もが一度は経験する貴重な1年間です。どんな上司や先輩がいる部署だろう?どんな仕事に就けるのだろう?様々な不安(ストレス)を抱きながら毎日を過ごすところが、学生時代とは全く異なります。

 

一方、新入社員を受け入れる会社側も職場環境を整えて4月を迎えています。

 

企業(職場)を取り巻く環境は、現在大きな変革期を迎えています。事業の選択と集中、グローバル展開、IT化による業務改善を踏まえ、様々な雇用形態の社員が活躍できる環境創りが求められているのです。

 

昨年6月に閣議決定し、順次施行される労働安全衛生法の改正において、以下の6項目が盛り込まれることになりました。

 

(1)化学物資管理のあり方の見直し

(2)ストレスチェック制度の創設

(3)受動喫煙防止対策の推進

(4)重大な労働災害を繰り返す企業への対応

(5)外国に立地する検査機関等への対応

(6)規制・届出の見直し等 

 

とは言え、行政機関も企業を法で縛るだけではありません。

 

「日本でいちばん大切にしたい会社」を表彰するユニークな取り組みは、既に5年目を迎えています。

 

企画詳細は以下です。

 

「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞は、人を大切にし、人の幸せを実現する行動を継続して実践している会社を表彰し、他の企業の範となることを目的としています(ここで指す人は、1.従業員とその家族 2.外注先とその家族 3.顧客 4.地域社会 5.株主)。

 

第1回より、経済産業大臣賞(企業規模を不問)、中小企業庁長官賞(中小規模)を授与しています。

 

また、本年度は新たに厚生労働大臣賞を創設し、障害者、高齢者、女性の活躍推進や長時間労働の削減などの総合的な雇用管理に関して優れた企業行動を実践し「人を幸せにする経営」の実現に大きく尽力された団体に対しても表彰を行うこととしました。

 

では、第5回の受賞企業をご紹介します。

 

【経済産業大臣賞】

株式会社マルト(福島県、生鮮・加工食品、雑貨、衣類、一般薬品の販売、調剤薬局、外食事業。社員数:743名、設立1964年)

受賞理由→地域のライフラインを守ることが使命とし、2011年3月11日の東日本大震災が発生した当日、被害がひどい店舗もある中で、「店を開けることが自分たちの使命」と本部からの指示ではなく、社員自らが店を開けることを決めて再開した。お客様、従業員、取引先を大切にし、かつ地域社会に貢献する取り組みを行っている。その取り組みを持続するために安全性・健全性を高める経営を行っていることが高く評価された。

 

【厚生労働大臣賞】

株式会社クラロン(福島県、スポーツウェア製造業。社員数:126人、設立1956年)

受賞理由→「みんなが望む健康、みんなに優しいスポーツウェア」を経営理念に設立。創業以来、障害者の正規雇用に取り組み、現在の障害者雇用率は実雇用率35.3%と福島県トップ(重度ダブルカウントを含む)。また、高齢者・女性雇用にも積極的で、最高齢は77歳女性の営業課長であるなど、障害者、高齢者を昭和31年の設立以来、今日までの長年に渡り、顕著に数多く雇用する等、地域になくてはならない存在であることが高く評価された。

 

【中小企業庁長官賞】

清川メッキ工業株式会社(福井県、めっき技術開発、製造、加工業。社員数:211人、設立1963年)

受賞理由→ナノレベルの高度なメッキにおいて、毎月50億個の処理を行っても一つも不良品を出さない品質管理の高さや、生産性を高める育成の仕組みが素晴らしいだけでなく、人を大切にする経営管理により、女性、高齢者、障害者にも働きやすい職場環境を実現してきたこと。さらに、業界発展のため自社が確立した技術を広く同業他社にも伝える活動が高く評価された。

 

わが国の企業数の99.7%、社員数の75.8%を占めるのが中小企業です。健康人事委員会でも、日本の隠れた実力企業をご紹介できるように、活動して参ります。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第8号~

2015年3月18日 水曜日

草木が生い茂る弥生月も半分が過ぎ、皆様におかれましては、お忙しくお過ごしの事と存じます。時節柄、花粉症で仕事がはかどらないと思い悩む方も多いかもしれません。

 

先日の日経ビジネスONLINE版に「花粉症、企業の損失は精神疾患の2倍」という記事が掲載されました。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20130424/247156/?rt=nocnt

 

さて本日は、会社で働く方々の生産性(成果)≒稼ぐ力、をテーマにお話させて頂きます。

 

健康人事委員会では、「元気で健康な(仕事に誇りを持ち、仕事にエネルギーを注ぎ、仕事から活力を得て活き活きしている)社員は企業成長の源泉です。」をビジョンに活動を行っています。

 

先日、とあるセミナーで組織風土改革のコンサルタントと、職場内ハイパフォーマー分析を行っている人事コンサルタントの御両名とパネラーとして登壇させてもらう機会に恵まれました。

 

主題は「社員が活き活きと働く会社の条件」と「稼げる人と稼げない人の習慣」です。

 

今回は、いかなる職場でも結果を出せる人たちの共通項を学ぶことができました。結論は、学歴や職歴というラベルではなく、自分のブランドで勝負ができるということです。つまり、自分の「持ち味」に合わせた「稼ぐスキル」に気付き、身につけること。そして「稼ぎ続ける」流儀(施行・行動・生活習慣)を持つこと。驚いたことに、この見解は日本国内、アメリカ、EU諸国だけでなく、中国、インド、ジンバブエでも一緒であったそうです。

 

当該人事コンサルタントの著書『「稼げる人」「稼げない人」の習慣』にある項目をご紹介させて頂きます。

 

1)稼げる人は「捨てる基準」をつくり、稼げない人は「残す基準」をつくる。

2)稼げる人は「期日を守り」、稼げない人は「期日を決めない」、守らない。

3)稼げる人は相手の期待を「少しだけ」上回り、稼げない人は「完璧」を目指す。

4)稼げる人は期待値が「低く」、稼がない人は期待値が「高い」。

5)稼げる人は文章が「わかりやすく」、稼げない人は文章が「伝わらない」。

6)稼げる人は「分身」をつくり、稼げない人は「一人」で仕事に対応する。

7)稼げる人は「どこでも」仕事を行い、稼げない人は仕事場を「選ぶ」。

8)稼げる人は「一人」を口説き、稼げない人は「大勢」を魅了しようとする。

9)稼げる人は「真っ先」に発言し、稼げない人は「最後」に発言する。

10)稼げる人は「求められる自分」を目指し、稼げない人は「なりたい自分を」を目指す。

11)稼げる人は魅力を「AND」で考え、稼げない人は「OR」で考える。

12)稼げる人は「できる人」と認知され、稼げない人は「やりたい人」と認知される。

13)稼げる人は「投資」し、稼げない人は「消費」する。

14)稼げる人は「社外」から学び、稼げない人は「社内」だけで学ぶ。

15)稼げる人は「全ての人」の評価を気にし、稼げない人は「上司」の評価を気にする。

16)稼げる人は上司に「期待をせず」、稼げない人は上司に「理想像」を求める。

17)稼げる人は上司を「勝たせ」、稼げない人は上司に「反発する」。

18)稼げる人は話を「聞き」、稼げない人は自分で「しゃべる」。

19)稼げる人は「相手の主観」で考え、稼げない人は「自分」の主観で考える。

20)稼げる人は「相手」に判断を促し、稼げない人は「自分」で判断する。

21)稼げる人は「関係者全員」を物語の主役とし、稼げない人は「自分」が主役の物語に巻き込む。

22)稼げる人は「輪を広げ」て情報を集め、稼げない人は「自分だけ」で調べようとする。

23)稼げる人は「解決」を目指し、稼げない人は無駄に「悩む」。

24)稼げる人は視点を「ずらし」、稼げない人は「一般論」で物事を見る。

25)稼げる人は「どうすればできるか」から考え、稼げない人は「なぜ、できないか」から考える。

26)稼げる人は「今すぐ」やり、稼げない人は「後回し」にする。

27)稼げる人はありのままを「受け入れ」、稼げない人は現状を「ごまかす」。

28)稼げる人は「未来の自分」で判断し、稼げない人は「今の自分」で判断する。

29)稼げる人は「愛嬌」があり、稼げない人は「虚勢」をはる。

30)稼げる人は仕事を「楽しみ」、稼げない人は楽しい仕事を「探す」。

 

以上、30項目でした。

 

「稼げる」と聞いてネガティブな印象を持った方は、「無理に売り込む」とか、「相手を蹴落としてでも自分が儲かる」というような感覚に、とらわれたのではないでしょうか。

 

しかし実際は反対なのかもしれません。「稼げる人」とは、相手が勝つこと・喜ぶことを自らの楽しみとし、売り込みは不要なうえ、感謝されることが多いのではないでしょうか。

 

MRの皆さんも大きな変革の時代を迎えるうえで、「なりたい自分」ではなく、「求められる自分」を周りから聞き、応えようと一心不乱に続けるうち、気づいたら皆さんの後ろに「自分らしいキャリア」と言える道ができていると確信致します。微力ですが、私たちもお手伝いができるよう頑張って参ります。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第7号~

2015年2月25日 水曜日

前号に続き北里大学助教、江口尚先生の研究に関してご紹介させて頂きます。テーマは「中小企業の組織風土が労働者の心の健康に与える影響に関する調査」です。

 

※健康人事委員会と(社)日本ヘルスケア産業振興協会(ウィーク社長の前田が代表理事)がお手伝いさせて頂くより以前に(2014年9月)、セミナーを共催した際のサマリーと写真がご覧いただけます。

http://bit.ly/1vujFer

 

中心となるメッセージは、良好な職場環境や組織風土をつくる要因のひとつが「経営理念」であるということです。

 

「経営理念」の浸透=競争力ととらえ、敢えて社外に公開しない例もあったそうです。また産業医や専門家の意見を取り入れ健康的な風土(Healthy climate)を創り上げられれば、真似されづらい経営ができるというお話がとても印象的でした。

 

さて本題です。江口先生の研究をご紹介します。

 

1.目的

わが国の中小企業(企業数の99.7%、従業員の75.8%)は、労働者の健康状態が悪く労災が多いと指摘されています。とくに経営者の考え方に影響を受けやすい組織風土は、経営活力と直結するとして関心が高まっています。本研究では、良好な組織風土が労働者の健康と経営成績に好影響を及ぼすことを初めて明らかにし、中小企業の経営に役立つ情報を発信したいと考えています。

 

2.調査方法

調査は企業と労働者に分けて行います(調査項目は下段に記載)。結果は企業ごとの個別集計・報告とします。また単年度でなく継続して実施することにより、経営状況と労働者のストレス状況の相関をより詳細に把握して頂けるようになります。

 

調査項目の詳細

《企業調査票の項目》

・産業保険専門職等の有無

・従業員の状況(障害者、非正規社員の状況、退職者数等)

・経営状況

・経営理念

・メンタルヘルス対策の現状

・過重労働対策の現状

・ハラスメント対策の現状

 

《労働者調査票の項目》

・仕事のストレスの状況

・心理的ストレスの反応

・組織風土

・労働時間

・心理社会的要因

・経営理念の認識

・休日の状況

・飲食の状況

・喫煙の状況

・運動の状況

・睡眠時間

・性別

・年齢

・家族の状況

 

皆様の職場環境は良好ですか?全てが整っている企業は少ないとは言え、「人と人」「人と組織」「人と仕事」の関係性にまでは配慮が乏しいのではないでしょうか。今回のテーマにご興味をお持ち頂ければ、ご転職活動はまだ先でも構いませんので当社コンサルタントにお声がけください。新たな視点から管理職への昇進が早まるかもしれませんし、転職先を選ぶ際の気付きが得られるかもしれません。

 

それではまた、次号でお会いしましょう。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第6号~

2015年2月4日 水曜日

今回から、【ソーシャル・キャピタル】に関する最終特集をお届したいと思います。主たるテーマは、「ソーシャル・キャピタルが企業経営に資する」です。

 

この論説は、私ども健康人事委員会でプロフェッショナルボードメンバーにご就任頂いている北里大学医学部公衆衛生学助教の江口尚先生が展開されているものです。

 

まずは、江口先生のご経歴です。2001年3月 産業医科大学医学部医学科を卒業、大阪府立大学大学院経済研究科前期課程経営学専攻修了(経営学修士) 信州大学大学院医学系研究科修了(医学博士)を経て、産業医科大学産業生態科学研究所産業保険経済研究室、エクソンモービル有限会社医務室産業衛生部産業医、京セラ株式会社滋賀蒲生向上産業医、2013年8月より北里大学医学部公衆衛生学助教にご就任されています。健康の決定的要因について研究を進められると同時に、企業経営における「企業理念」・「健康管理」と企業業績の相関因果関係についてのご研究を進めていらっしゃいます。

 

主な所属学会は、日本産業衛生学会、日本公衆衛生学会、日本疫学会、信州公衆衛生学会、日本経営行動科学学会、日本産業精神保健学会、日本ストレス学会です。

 

最近のご講演は、職場のソーシャル・キャピタルと健康影響(健康いきいき職場フォーラム/東京大学)、中途障害者・難病患者の就労支援~産業保険職の関わり方~(産業医学推進研究家)などです。

 

さて本題に入ります。江口先生の研究では、タイトルの通り、ソーシャル・キャピタルと経営学の視点から考えられることを抽出し、様々な検証を行っていらっしゃいます。

 

「失われた20年」と表現されるこの期間の職場環境にどのような変化が生じたのか?ダイバーシティという言葉が常識となる以前に、既に多様化(モザイク化)が進んでいたのであると分析されています。具体的には、多様な雇用形態、正規社員は3300万人に対して非正規社員は1900万人に至っています。さらに、女性管理職の増加、外国人労働者の増加(717,504人:平成25年10月末現在、前年比5.1%増、内容的には専門的・技術的分野の外国人労働者の増加)、障害者雇用の推進などなど。

 

多様化する職場において、組織内のコミュニケーション量が著しく低下し、組織内の不具合が顕在化したと仮説を立てられました。そして、活性化している組織、雰囲気の悪そうな組織、多くのインタビューを重ねられ、いくつかの共通項を見出されます。それは、活性化している組織は、社員間のコミュニケーションが円滑に進む仕掛けを有しているということです。昭和の時代、企業では当たり前のように行われていた飲み会(ノミニケーション)、運動会、社員旅行、独身寮(+相部屋)、QC活動(時間外)が復活しているという事実です。改めて、そのような企業では、社内イベントの見直しや新しい取り組みを導入していたのです。とても興味深いレポートを纏められました。

 

次に江口先生は、調査・検証を進めて行く上で、職場のソーシャル・キャピタルを評価するメジャー(物差し)を作成されます。ご転職をご検討されるMRの皆さんにとっても、現職場と次の職場の相対比較をする際にご参考にして頂けると思いますので、全て記載致します。

 

1.私たちの職場では、ともに働こうという姿勢がある。

2.私たちの職場では、お互いに理解し認め合っている。

3.私たちの職場では、仕事に関連した情報の共有ができている。

4.私たちの職場では、助け合おうという雰囲気がある。

5.私たちの職場では、お互いに信頼し合っている。

6.私たちの職場では、上司が親切心と思いやりを持って私たちに接してくれる。

7.私たちの職場は、笑いや笑顔がある。

 

です。皆さんの職場は、何項目位該当されましたでしょうか。

 

今号では、誌面の都合もあり「ソーシャル・キャピタルが企業経営に資する」の入り口までしかご紹介できそうにありません。続きは、次号にお届しますが、ソーシャル・キャピタルが企業風土を構築する上で、これから大切になりそうだという雰囲気を感じて頂けたのではないでしょうか。

 

私たち健康人事委員会でも、「元気で健康な(仕事に誇りを持ち、仕事にエネルギーを注ぎ、仕事から活力を得ている)社員は、企業成長の源泉です。」をビジョンに活動をしています。

 

それでは、まだまだ寒い日が続きますが、お身体に留意してお過ごしください。また次号でお会い致しましょう。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第5号~

2015年1月21日 水曜日

今回は、前号でのお約束通り日本の行政機関における【ソーシャル・キャピタル】の事例について、ご紹介させて頂きます。

 

その前に今一度、その定義を確認させて頂きます。内閣府経済社会総合研究所の資料から、文章を抜粋します。

 

ソーシャル・キャピタルとは、人々の強調行動を活発にすることによって、社会の効率性を高めることのできる、「信頼」「規範」「ネットワーク」といった社会組織の特徴です。そして、物的資本(Physical Capital)や人的資本(Human Capital)などと並ぶ新しい概念です。と説明しています。

 

そして、我々市民の活動や暮らしにソーシャル・キャピタルは、各要素と市民活動の量とは正の相関関係にあると分析しています。つまり、市民活動の活性化を通じて、ソーシャル・キャピタルが培養される可能性があり、またソーシャル・キャピタルは豊かであれば、市民活動への参加が促進される可能性もあるということです。

 

次に、欧州や米国での当該提言や研究そして各施策の実施も盛んに行われていますが、我が国においては、つきあい・交流、信頼関係の醸成、社会参加などの要素に関して、様々な施策が始まっています。

 

まずは、厚生労働省がNPO法人を活用して行った項目です。

 

1)地域における雇用創出 

2)障害者の就業・生活支援 

3)職業訓練・就業支援 

4)ニート等の若者支援 

5)子ども・子育て支援 

6)医療・介護施設整備・地域支援 

7)自殺対策 

8)中国残留邦人支援 

9)地域福祉・ホームレス対策 などです。

 

さらにもう少し具体的な事例をご紹介します。

 

ある保険総合センターが中心になって実施した自治体のケースです。

 

1)親子や家族が集まっての活動として

【双子の親子の会】

【ダウン症の子供を持つ母親の会】

【がんで胃をきった本人やそのご家族が集まっての学習交流会】

【難病(網膜色素変性症・パーキンソン病)の患者とその家族の会】

などが定期的に行われています。

 

2)「健康な地域社会を創る」をテーマに様々な活動を実施。

 

【脂っとる会】

高脂血症改善、生活習慣病予防の為の活動をしている会。調理実習、体操、ウォーキングなどを行っています。

 

【健美会】

健康大学OBが発足し、血糖値と体重をコントロールし、メタボリックシンドロームの予防を目的とした自主グループを結成。メタボリックシンドローム等に関する学習や運動を仲間と一緒に行っています。

 

【エミエル健康クラブ】

生活習慣病予防、体力保持を目的として、無理なく楽しい運動を行っています。

 

【健康ファミリー会】

家庭保護(自分や家族の健康づくり)を考えていく会。テーマ設定をして学習や話し合いをしています。

 

【元気親父の会】

熟年男性が食の安全、ヨーガ等テーマをきめ学習と交流をしています。

 

【シニア大学OB会】

シニア大学OBが健康に関する各種講座や、テニス、水中運動等の体を動かすプログラムをやっています。

 

【一歩の会】

定年退職後の地域デビューを目指す会。健康の振り返りや転倒予防体操等を行っています。

 

【すこやか】

健康大学OBが結成し、心身ともに元気ですこやかに生活するためにどうすればよいかをテーマに活動しています。

 

ここまでのところでも、ソーシャル・キャピタルのイメージを具体的にお持ちいただけたのではないかと思います。

 

人々の健康とQOL向上に貢献されているMR皆さんのご活動と共通するところがあり、共感を頂戴できたのではないかと感じています。

私たちは、これからも皆さまに求人情報のご提供にとどまらないように、様々な情報収集を行って参ります。少しでもお役にたてるようなら嬉しいです。

 

それでは、また次号でお会い致しましょう。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第4号~

2015年1月7日 水曜日

今回も、「健康人事委員会」が研究テーマの1つに掲げている【ソーシャル・キャピタル】についてです。当該テーマをわかり易く説明している日本人経営学者の入山章栄氏をご紹介させて頂きます。

 

1996年慶応大学経済学部卒、同大学大学院修士課程修了。三菱総合研究所でのご勤務の後、米ピッツバーグ大学経営大学院より博士号を取得。その後、ニューヨーク州立大学バッファロー校ビジネススクールアシスタント・プロフェッサーの就任。現在は、早稲田大学ビジネススクール准教授としてご活躍中です。

 

氏の有名な著書に「世界の経営学者はいま何を考えているのか~知られざるビジネスの知のフロンティア」があります。この著書の中で入山氏は、以下のように述べています。

 

【ソーシャル・キャピタルとは、人が人と関わりあうことで生まれる便益と考えればよいと思います。キャピタル(資本)と聞くと株式などの金融資本、人材の能力・資質などの人的資本(ヒューマンキャピタル)といった言葉を思いつく方も多いでしょう。これに対して、ソーシャル・キャピタルとは、人と人が関係性を持つことそのものが資本になりうると考えるのです。】

 

まさに、MR職としてご活躍の皆さんと、医師・その他の医療従事者の方々との関係性の中に、ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)が存在しているということです。製薬企業に所属される皆さんの集合知と医療関係者との融合から、人々のQOL向上に資していかれる。素晴らしい価値提供で社会に貢献されていると思います。

 

さて、話を少し戻して、「ソーシャル・キャピタル」の具体例を次にご紹介します。

 

まずは、事例として良く取り上げられるダイヤモンドの取引におけるお話です。ダイヤの取引では、ダイヤを売りたい業者が、買い手の業者にダイヤが多く入ったカバンをそのまま預けて、買い手はそのカバンに入っている数多くのダイヤを誰にも見られないところで品定めをすることができます。これはダイヤの取引成立に欠かせない重要なプロセスになっているそうです。

 

他方で、これは傍からは売り手にとって非常にリスクのある行動に見えるでしょう。買い手は誰も見ていないところで、こっそりいくつかの宝石を安物やイミテーションとすり替えることもできるからです。しかし実際のダイヤ取引では、互いをよく知った売り手と買い手のあいだに信頼関係が築かれているため、売り手はダイヤの入ったカバンをためらいなく渡しますし、買い手も宝石をすり替えたりしません。売り手と買い手の信頼関係があって初めてダイヤの取引を可能にするという便益をもたらしていますので、これはソーシャル・キャピタルの良い事例として良く紹介されます。

 

次に、「ご近所付き合い」の事例をご紹介します。

日本の都市部では近所付き合いも希薄になってきましたが、今でも地域によっては毎日のように顔を合せるような近所付き合いをされているところもあると思います。近所付き合いが密だと、それぞれの世帯が互いのことをいつも気にかけるようになりますので、知らず知らずのうちに相手に頼る、頼られるということが可能になります。

 

例えば、ある親は自分の子供が外へ一人で遊びに行っても、近所の人がそれを見てくれていたり、「しゅういち君は、お友達と公園にいたわよ」などと教えてくれることを知っているので、安心して子供を送り出すことができるかもしれません。すなわちご近所付き合いというソーシャル・キャピタルがあることで、子供の安全という便益を得ていることになるのです。

 

ちなみに、上記でご紹介の「信頼関係」とは、人はいつも無償で他人を信じている、という性善説にもとづいているわけでは必ずしもありません。このような密な人間関係では、自分が相手に良いことをすれば、いつかそれが何らかの形で自分に返ってくるという期待感が出てくるために、相手を合理的に信頼できるようになるということなのです。逆に相手を裏切ったら、しっぺ返しが来る可能性があるのもソーシャル・キャピタルなのです。

 

ここまでのところで、ソーシャル・キャピタルのイメージを皆さんそれぞれにお持ちいただけたと思います。前号でお伝えした、厚生労働省や内閣府で研究されている事例は、次号に譲るとして、今号の締めとして皆さんにお薦めしたいのは、皆さんそれぞれのソーシャル・キャピタルの可視化です。

 

昨今は便利なデジタルツールも増えてきて、フェイスブックなどのSNSサービスでできた人間関係の見える化を行ってみてはいかがでしょうか。2015年の新しいスタートに繋がるちょっとしたヒントになれたようなら嬉しいです。

 

それでは、また次号でお会い致しましょう。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第3号~

2014年12月17日 水曜日

今回は、「健康人事委員会」が研究テーマの1つに掲げている【ソーシャル・キャピタル】について、お話させて頂きたいと思います。

 

最初に、ウィキペディアでの記述をご紹介させて頂きますと、

「ソーシャル・キャピタル(Social capital、社会関係資本)は、社会学、政治学、経済学、経営学などにおいて用いられる概念。人々の協調的行動が活発化することにより社会の効率性を高めることができるという考えのもとで、社会の信頼関係、規範、ネットワークといった社会組織の重要性を説く概念である。

 

人間関係資本、社交資本、市民社会資本とも訳される。また、直訳すると社会資本となるが、概念としては区別される。

 

基本的な定義としては、人々が持つ信頼関係や人間関係(社会的ネットワーク)のこと、と言って良い。上下関係の厳しい垂直的人間関係ではなく、平等主義的な、水平的人間関係を意味することが多い。しかし、この語には実に多様な定義があり、共同体や社会に関する全ての問題への、万能薬のように使われている言葉だが、1990年代終わりからは学会外でも社会的に有名な語となった。」とあります。

 

この【ソーシャル・キャピタル】という概念は、19世紀から存在し、米国では現在も多くの研究者が活躍しています。特に著名な(その象徴と言われる)研究者は、米国の政治学者ロバート・パットナム氏です。日本でも2006年4月に第1刷が発行された『Bowling alone(孤独なボーリング-米国コミュニティの崩壊と再生』は、第6刷まで重版されています。ちなみにこの本の発行元は柏書房、値段は6,800円もするので、購入の際は少々躊躇してしまいました(笑)。

日本での翻訳本も、600ページにわたる大著です。私見ではありますが、注目した文章を少しご紹介させてください。

 

■「コミュニティは民主主義を補完する。-無縁社会を解消するために、私たちは何を目指したらよいのだろうか」→サブタイトル

 

■「本書は社会関係資本が一貫して減少してきた式の単純なノスタルジー史観を展開しているわけではない。テレビや郊外化、世代変化などを社会関係資本の減少要因とする70年代犯人説は、日本でも検証してみる価値が十分にある。」→読売新聞書評 竹内洋関西大学教授

 

■「読後に強く感じるのは、(アメリカ化)を非難して(品格)を空しく説きながら、何もアメリカに学ばない愚のほうだと言えば、挑発的に過ぎるだろうか。」→日本経済新聞書評 生井英考共立女子大学教授

 

■「ペンシルバニア州グレンバレーのブリッジクラブが、いつ、なぜ解散してしまったのか正確に語れるものはいない。1990年の時点でも40人余りのメンバーは、それまでの半世紀と変わらず定期的にブリッジに興じていたのだが。アンカーソン州リトルロックのサートマクラブを襲ったショックは、さらに悲惨なものである。1980年代半ばまで、50人近くの人々が週例の昼食会に集まり聴覚障害者、ろうあ者の支援活動について話し合ってきたのだが、10年後に定期的な参加者はたった7人にまで減ってしまった。

バージニア州ローノークの全米有色人種地位向上協会(NAACP)支部は、1918年依頼、公民権運動での積極的な勢力であり続けいたが、1990年代を通じて会員は約2500人から数百人にまで減少した。」

→本文 冒頭

 

■「社会関係資本には、個人的側面と集合的側面、私的な顔と公的な顔がある。第1に、個人は自らの利益に資するようにつながりを形成する。仕事探しに精を出すものが良く使う戦略の1つは、「コネ作り」であるが、それはほとんどの人間が何を知っているかではなく、誰を知っているかということによって職を見つけるからである。すなわちそれは社会関係資本であって、人的資本ではない。」→本文

 

■「社会関係資本の形式の多様性のあらゆる次元の中で、最も重要なものはおそらく(橋渡し型あるいは包含型)と(結束型あるいは排他型)の区別であろう。社会関係資本の形態の中には、メンバーの選択やあるいは必要性によって、内向きの指向を持ち、排他的なアイデンティティと等質な集団を強化していくものがある。結束強化型の社会関係資本の例としては、民族ごとの友愛組織や、教会を基盤にした女性読書会、洒落たカントリークラブなどがある。一方外向きで、さまざまな社会的亀裂をまたいで人々を包含するネットワークもあり、その中には公民権運動、青年組織、世界教会主義の宗教組織などがある。」→本文

 

いかがでしょうか。少々乱暴なご紹介ではありましたが、【ソーシャル・キャピタル】のイメージを少しご理解いただけたのではないかと思います。せっかくの機会を頂きましたので、次回も続編、日本で活躍する研究者の方々や厚生労働省などで発表されている研究事例等をご紹介させてください。

 

それでは、また次号でお会い致しましょう。

 

*地域保健対策の推進に関する基本的な指針について

→厚生労働書健康局がん対策・健康増進課 地域保健室より 等

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第2号~

2014年12月3日 水曜日

「人と組織の見える化」

 

前回第1号では、ストレスの定義とストレスと上手く付き合っていく ‘ストレスマネジメントスキル’ についてお話させて頂きました。

今回は、最近私たちが、取り組みを始めました、『人と組織の見える化』について、ご紹介させて頂きたいと思います。

 

「健康人事委員会」は、組織と組織で働く人がどのような仕組みと思考になれば健全な環境を手にすることができるのかを、皆で研究しています。 http://www.kenko-jinji.jp

 

その第1歩として、目に見えづらく捉えにくい組織について、なんとか可視化(見える化)してみようと思考錯誤しながら取り組んでいます。

 

皆さんも、医療施設や薬局をご訪問された際、その部署・施設の雰囲気や空気をなんとなく感じることがあると思います。その感じる空気感を、社風とか企業(組織)文化と定義して、分析を始めていくわけです。

 

では、組織風土を創り上げている要素は何だと思いますか? ご想像通り「人」なのです。それもひとりひとり個性の違う人の集合体が、その組織風土そのものなのです。もちろんその会社の歩んできた歴史や事業を営んできた地域の特性・その建物や施設によって作り上げられるものもありますが、その殆どは当該組織に所属している「人」であると言われています。

 

さらに、現在30名いる組織に新しいメンバーが1名増えたり、100名いる部署の部長が異動するだけで、その組織の風土は変化するのです。皆さんも思い当る経験がありますよね。

 

そこで私たちは、どの組織(部署)にどのような個性(強み・弱み)を保有している人材が在籍しているのかを定量的に分析する組織体監査という研究をスタートさせました。既に組織のリーダーを担った経験のある方や、上司・部下とコミュニケーションが上手くいかないと悩んだご経験のある方等は、ご興味をお持ち頂けると思いますが、詳細は次の第3号でお届けします。

 

ここでは簡単に、その組織体監査の効果・効用についてお伝えしたいと思います。

まず個人においては、

(1)客観的指標に基づいた自己認識ができ、キャリア開発等において活用が可能 

(2)思考行動特性がわかり、職位が現在の職務に向いているか否かを理解できる 

(3)職員間のコミュニケーション向上に役立つ 

(4)現在のストレス状態を定量的に計れ、今後の行動予測を立てやすくなる

などです。

 

そして、組織においては、

(1)その組織にどんな人材がどのくらい在籍しているのかがわかる

(2)部署別に人材の同質化による組織の硬直化を防止できる 

(3)目標値の達成未達成要因の仮説がたてられる 

(4)ストレス値の高低だけでなく、組織成員が平均して高いのか、特定の部門に限って高いのか、どこに原因があるのかを判明することで改善に着手できる

などです。

 

監査というと、会計監査などを想像してしまい、堅苦しい調査・分析と誤解される事もありますが、そんなことはありません。組織体監査の大きな目的は、組織を構成しているメンバー全員で、現在の組織の状態を共有し、理解しあえる土壌を創ることにあるのです。

 

健康人事委員会が取り組んでいる『人と組織の見える化』は、元気で健康な(仕事に誇りを持ち、仕事にエネルギーを注ぎ、仕事から活力を得て活き活きしている)社員が、企業成長の源泉であることを証明していきたいと思っています。

 

少々説明が長くなってしまいましたので、今回はここまで。また次回の第3号で、組織体監査の詳細説明をさせて頂く予定です。医薬・医療・ヘルスケア業界でご活躍の皆様から忌憚のないご意見を頂戴できたらたいへん嬉しいです。

 

それでは、また次号でお会い致しましょう。

 

ホーム > NewsWEEC Pick Up > 健康人事委員会便り > 健康人事委員会便り




NewsWEEC Pick Up メディカルキャリアのメールマガジン『NewsWEEC』から、選りすぐりのコンテンツを掲載


全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第1号~

2014年11月19日 水曜日

健康人事委員会は、ウィーク社の関連会社(株)ワークスエンターテイメントが企画・運営しているコミュニティーサービスです。

 

さて、健康人事委員会では、組織と組織で働く人がどのような仕組みと思考になれば健全な環境を手にすることができるのかを日々情報収集・研究しています。

 

第1号の今回は、人の個性とストレスに関して、お伝えしたいと思います。

 

昨今のトピックスとして「ストレス」と聞くと、メンタルヘルスや来年改正される労働安全衛生法のストレスチェック義務化などを想像される方が多いと思います。こちらの情報は、また別の機会に話題にさせて頂きます。(正直に申し上げますと、施行日は、平成27年12月1日に決定しましたので、まだ少し先で良いと思っています・・・。)

 

私たちが、個人と組織の診断に活用させて頂いているものに株式会社ヒューマンロジック研究所( http://www.human-logic.jp/ )が企画・運用する「FFS理論」というサーベイがあります。

 

当該会社では、ストレスを以下のように説明されています。

 

『ストレスとは』

一般にストレスという言葉は、精神的、肉体的な疲労などのため、はっきりした原因もないのに体がだるかったり、不機嫌になったりする状態を指して使われていますが、実際には、ストレスは人体や組織に対して内外から加えられる刺激の全体を意味しています。

 

このストレス刺激の原因となるものを「ストレッサー」と呼び、ストレスへの反応をストレス反応と呼びます。みなさんが普段「ストレス」と呼んでいるのは、実はこのストレス反応のことなのです。

 

例えば、ある人が借金で悩んでいたとすると、借金がストレッサーにあたり、それを返さねばならないという事実がストレス刺激になるのです。その結果、その人はあれこれと悩まねばなりませんが、その悩みがストレス反応ということになります。借金の悩みで緊張するために、その人の体内ではアドレナリンなどの神経刺激物質が分泌され、胃や腸などの活動が鈍ってしまい、胃が痛いというストレス症状が発生してしまいます。このような連鎖反応が、ストレスの基本的なシステムなのです。

 

では、ストレスは、人体や組織に悪いものなのかというと、決してそうではなく、良いストレスというのも存在しています。そもそもストレスは人体や組織に対する刺激なのです。刺激がなければ、人体も組織も興奮しない、つまりエネルギーを発動させられません。欲求がなければ、充足行動が動機付けられないように、刺激に対する反応が、行動をモチベートすると言えるでしょう。

 

活動のエネルギーを順調に引き出してくれるようなストレス状態、つまり良いストレス状態のことを「ユーストレス状態(eustress)」と呼び、それに対して悪いストレス状態のことを「ディストレス状態(distress)」と呼びます。

 

このように、少々難しい表現もありますが、製薬業界でご活躍の皆様であれば、親和性のある文章・単語などもあったのではないでしょうか。

 

スペースに限りがありますので、今回はストレスの定義で終わってしまいそうですが、これからのキャリアアップにもこのストレスと上手に付き合っていく(ストレスマネジメント)スキルが大事になってくると感じています。なぜならば、私たちはキャリア=(知識+スキル+経験)×姿勢だと考えています。この式に当てはめて考えるのであれば、とても大切な要素である【姿勢】にストレスは大きな影響を与えるからです。ご転職をお考えの際は、定量的な数字や条件は、もちろん重要な要素ですが、ご自身のキャリアの棚卸をなさる際は、この姿勢(スタンス)の可視化・言語化にもトライされてみてください。

 

それでは、また第2号でお会い致しましょう。

 

全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第43号~

2017年12月6日

全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第42号~

2017年11月8日

全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第41号~

2017年10月11日

全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第40号~

2017年9月13日

全員閲覧可

~健康人事委員会便り 第39号~

2017年8月9日





他の連載コンテンツ